在来種を襲撃/民家に大群侵入 なぜかほぼ同じ遺伝子 外来種のアルゼンチンアリが、西日本を中心に勢力を広げている。在来種のアリを駆逐して生態系を脅かすほか、建物内に大群となって侵入し、食料に群がるなど人間に不快感や恐怖感を与える状況が各地で報告されている。最近は遺伝子解析で同じ遺伝子型のアルゼンチンアリが世界中で広がっていることもわかってきた。 アルゼンチンアリは南米原産。貿易などで人の移動が活発になる19世紀後半以降、輸出品に付着して北米やオーストラリア、ハワイ、ヨーロッパなど世界各国の温暖な地域に広がった。国内では1993年に広島県廿日市市で初めて確認。環境省によると、これまでに京都、神戸、大阪、広島の各市をはじめ、横浜市や山口県宇部市など14市町で見つかっている。 アルゼンチンアリは、複数の女王アリを中心とした巨大な集団「スーパーコロニー」を作って生活する。スーパーコロニー内に幾つもの