いや、もう白旗をあげるしかない。打ちのめされた。 石井光太の最新ベストセラー「レンタルチャイルド」を読んだ。前にこういうエントリを書いて、「物乞う仏陀」を紹介したわけだが、衝撃度や濃密さはこの最新作のほうが上回っていると思う。売れているのもよくわかる。 http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20100823(禁断に片足突っ込むノンフィクション「物乞う仏陀」) 著者は、日本でもっともハードな生き地獄を目撃した男ではなかろうか。「生き地獄ウォッチャー全日本大会」みたいなものがあったとしたら、たぶん優勝するだろう。それほど濃厚な暗黒がぱんぱんにつまっていた。「物乞う仏陀」でも、インドマフィアの内部に侵入しただけあって(おかげで仲介したマフィアの下っ端が腕を切断されるという制裁リンチあり)、インド貧民街の臭いや熱気がすごい。そこに登場する人間たちもノンフィクションとは思え