大晦日、正月が近づき、普段なら日本人が最も神社に足を運ぶ時期になる。兵庫県丹波篠山市上板井の天満神社では元日に行われる神事の中で、ふしぎな「モノ」が登場する。木の板に過去と現在の男女を描き、境内や御神木の下に置くというユニークなもの。地元住民は、「意味は分からへんけれど、ずっと続いている」。研究者でさえ、「いわれは不明。ある意味『奇祭』」という謎っぷりだ。意味は分からないまま、脈々と受け継がれている風習。みなさんの身近にもあるのでは? 「こんなん見たことあるか」―。始まりは友人からのメール。添付されている画像には2組の男女が描かれた板。1組は現代風の洋装で、もう1組は江戸時代風の着物。男性はちょんまげに裃、女性はまげを結っている。興味をそそられ、同神社に向かった。 ◆その名はネムリ神 過去と現在の男女計4枚が1組となり、御神木2カ所と本殿の裏の計3カ所に置かれていた。 全国の祭礼などを記し