滋賀県米原市の琵琶湖底にある尚江千軒(なおえせんげん)遺跡で、湖の護岸や水路に使われたとみられる江戸時代の石材36点が見つかり、県立大学(彦根市)が20日、発表した。湖岸や湖底の地盤に地滑りの跡が見られることなどから、専門家は19世紀初頭の文政年間に起きた大地震の地滑りで湖底に運ばれたと推定。当時の琵琶湖の護岸構造を知るとともに、防災を考えるうえで貴重な史料になるとしている。 石材は、今年5〜9月、湖岸から約250メートル離れた水深約4メートルの湖底で、東西18メートル、南北9メートルの範囲に渡り36点が見つかった。加工された石材で、大きさはまちまちだが、縦60センチ、横30センチ、高さ20センチ程度のものが多かった。うち6点に、石を割った時のくさびによる穴が残っていたため、近世の石材と判断。江戸時代中〜後期につくられたとみられる。 共同研究した京都大学防災研究所が先月、湖岸で調査したとこ