社民党は10日、来年度予算編成についての提言を菅直人首相に提出する。日米両政府が現行水準の維持で合意した在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)について「基地従業員の給与水準を維持した上で、総額を削減すること」と明記するなど、菅政権が社民党に接近する中、安保政策で強気の姿勢だ。 提言は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の沖縄県名護市辺野古への移転について「環境影響評価関連経費などすべての予算計上を見送ること」と要求。ミサイル防衛関連予算も「費用対効果の観点から見直すこと」とした。 憲法改正の国民投票に関係する予算も「計上を見送ること」。菅政権が検討している南西諸島の防衛力強化については「『南西防衛』の関連予算は調査費を含めて一切計上しないこと」としている。 菅首相は武器輸出三原則の見直しについて、社民党の反対に配慮して防衛大綱への明記を見送った。