2027年のリニア中央新幹線の名古屋開通まであと12年。リニアをあしらった商品も目立ち始めたが、商標を他社におさえられてしまい、おもちゃやグッズなどで「リニア」を商品名に使えない事態が起きている。予想しない、いわば超高速の商標登録に、JR東海の関係者らも困惑顔だ。 休日は親子連れでにぎわう名古屋市港区のリニア・鉄道館。その一角にある土産物販売コーナーには、リニアを模したチョロQが並んでいた。ただ、商品箱に「リニア」の文字はない。 「実は商品名に『リニア』の言葉が使えなくて、困ったことになっているんです。すでに商標権をおさえられてしまって」。JR東海の関係者はそう話す。同社の子会社でリニアの試験車両をつくる日本車両製造には、鉄道グッズを専門に扱う「日車夢工房」という組織があり、そこではチョロQ以外に鉄道玩具のプラレールやリュックサックも展開している。しかし、その商品名に肝心の「リニア」の文言