「フォンテラ」のケン・ギアード氏=オークランド、高野写す 世界有数の乳業企業「フォンテラ」(ニュージーランド)のケン・ギアード貿易政策担当が朝日新聞の取材に応じ、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に関連し、「ニュージーランドにとって最大の関心事は、米国が酪農製品の市場開放を進めるかどうかだ」と述べた。 米国内では砂糖や酪農品の輸入自由化に反対の声が強く、TPPの事務局があるニュージーランドでは「酪農品が認められない場合、協定に署名するべきではない」との声も出始めている。ギアード氏は「もし関税の引き下げ対象から酪農品がはずされた場合、将来の参加国を含めて多くの国が、いろいろな製品の除外を言いだし、質の高い協定が実現できなくなってしまう」と語り、米国の対応が交渉全体を左右しかねないとの見解を示した。 一方、日本の対応については「自由化以前の問題として、農家の高齢化が進み、価格が高止ま