瀬戸内海に面し、江戸時代の町並みを残す広島県竹原市です。 去年の秋、突然週末におよそ2000人の若者が集まるようになりました。 「きょうは、どちらからいらっしゃったんですか?」 「神奈川です」 「愛知です」 「私は東京です」 「アニメの聖地巡礼で」 きっかけになったのは去年東京、大阪を中心に放送されたあるテレビアニメです。 「いい? かおちゃん、撮るよ。」 主人公は竹原に引っ越してきた女子高生。 父親の遺品のカメラで町や友人を撮影しながら何気ない日常の中に幸せを感じるストーリーです。 「ぽって、見えちゃうぞ。」 竹原を訪れたファンは町を隅々まで歩き回り、アニメの背景で描かれた場所を探します。 頼りにするのは、聖地マップ。 ファンがインターネット上で情報を集めて作ったものです。