怒りなき社会が放置する経済の停滞(2) 日本テレビ経済部長 菊池正史 日本経済の成功体験 経済財政諮問会議で「構造改革と経済財政の中期展望」改定素案の議論に臨む小泉純一郎首相(中央)。手前は竹中平蔵金融・経済財政担当相、奥は塩川正十郎財務相=2002年12月13日、東京・首相官邸【時事通信社】 前回(「地方行政」2022年3月24日号)、首相の岸田文雄が元首相・小泉純一郎の推し進めた構造改革について、日本経済の「体質強化、成長をもたらした」と述べたことに対し、「日本経済を成長させるための体質強化はなされていない」と指摘した。 当時、小泉の「ワンフレーズポリティクス」「劇場型政治」は人々を刺激し、5年半にわたって国民的な人気を博したことは事実である。景気は2002年2月から好転し、約70カ月も続く「いざなみ景気」が始まったとされている。 しかし、この景気回復をめぐっては「偽り」「見せ掛け」と
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