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ブックマーク / m-hiyama.hatenablog.com (43)

  • ツリーデータ型のモナド - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    ある種のツリーデータ型はモナドにできます。 [追記]この記事は十何年か前に書いておくべきだったのかも知れません。当時は、ツリーデータ型のモナドは自明な事実に見えてました(ツリーばっかりいじっていたからなー)。が、「えっ、そうだったの」と思う人もいそうなので、思い出して記した次第。[/追記] 内容: 自由モノイド=クリーネスター ファイルシステム風パス記法 ツリー形状とリーフ値付きツリー リーフ値付きツリーデータ型のモナド 自由モノイド=クリーネスター 集合Xに対して、Xから生成される自由モノイド (M, #, ε) を定義しましょう。 モノイドの台集合Mは、Xの要素を並べた列の集合。List型構成子を知っているなら、M := List(X) 。 モノイドの演算#は、列〈リスト〉の連接〈concatenation〉。 モノイドの単位元は、空列〈空リスト〉ε 。 台集合MをX*とも書きます。ま

    ツリーデータ型のモナド - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)
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    tinsep19 2020/10/06
  • カルタン微分計算系はいいぞ - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    昨日と一昨日話題にしたカルタン微分計算系〈Cartan calculus〉ですが、これはとても良いですね。知名度と人気はあまりないらしく、まとまった資料もないのですが、多様体上の微分計算を整理する枠組みとしてすごく便利です。 3つのオペレータ d, L, i に関する6つの等式(うち5つ4つは交換子で書ける)にまとめられているのが素晴らしい。 [追記 date="2022-01-12"]幾何学徒さんのコメントにより、3番目のマジック公式をブラケットからブレイスに訂正しました。ブレイスは交換した積の足し算です。[/追記] それぞれの公式が、どのオペレータ達を関係付けているかを表にまとめると: d L i d 公式 1 公式 2, 公式 3 公式 3 L - 公式 4 公式 3, 公式 5 i - - 公式 6 “公式3=マジック公式”は、3つのオペレータのあいだの関係を示しています。 公式を

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    tinsep19 2020/06/05
  • テンソル記法の「意味不明問題」は解決した - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    ん? あれ? ひょっとして … 一昨日書いた記事「なぜにテンソル記法は意味不明なのか」を読み直していて、気付いたことがあります。テンソル記法の「意味不明問題」は、解決できるようです。 思いついたときに書いておかないと、二度と書かない(書けない)ことがあるので、ふんばって必要なことは全部書いておきました。 内容: テンソル記法の「意味不明問題」とは アイディアと方法 インデックスからマーカーへ テンソル空間 テンソルとプロファイル プロファイル注釈 テンソルのテンソル積 双対空間に対するマーカー テンソルの縮約 置換と置換が定めるテンソル テンソルの置換同値 もうひとつの縮約 ネーム化とコネーム化 インデックスとしての添字 テンソル記法の「意味不明問題」とは テンソルの書き方〈記法〉としては、伝統的記法をそのまま採用します。「 はテンソルである」のような言い方を許容します。書き方・言い方にお

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    tinsep19 2019/10/11
  • 双対接続ペア - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    「情報幾何の入り口: 雑感と補遺 // プライマル接続とパートナー接続」で、2つの接続(共変微分)が互いに共役〈conjugate〉である状況について述べました。この状況は、情報幾何だけでなくて、一般的な接続(共変微分)の文脈でも意味を持つし、なんかの役に立つ可能性があります。 ここでは、接続と共変微分は完全な同義語として扱います。代数的な手法により、可換環上の(たちの良い)加群に対して共変微分=接続を定義します。 この記事の話は、次の特殊ケースを想定すれば十分です。UはRnの開集合として: R-可換環 A : なめらかな関数のR-可換環 C∞(U) Der(A) : U上の接ベクトル場のC∞(U)-加群 Ω(A) : U上の(1次の)微分形式のC∞(U)-加群 MやN : Vを有限次元ベクトル空間として、π:U×V→U で定義される自明ベクトルバンドルのセクションのC∞(U)-加群 この

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    tinsep19 2019/09/09
  • 朗報です! スピヴァック〈Spivak〉のオンラインコースが無料で公開されました - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    先週土曜日(2019年4月20日)、タケヲさん(id:bonotake)から古い記事にコメントをいただきました。 朗報です! Spivakのオンラインコースが無料で公開されました! https://ocw.mit.edu/courses/mathematics/18-s097-applied-category-theory-january-iap-2019/index.htm とのことです。 コメントが付けられた古い記事は: 2013-05-24 デイヴィッド・スピヴァックを紹介する2つのニュース デイヴィッド・スピヴァック〈David I. Spivak〉は、関手データモデル/応用圏論で有名なMITの先生です。スピヴァックに関連する記事を幾つか挙げると: 2013-01-28 デイヴィッド・スピヴァックはデータベース界の革命児か -- 関手的データモデル 2013-03-04 スピヴァッ

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    tinsep19 2019/04/29
  • 抽象微分多様体、さらに:共変微分のアフィン構造 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    かなり気に入ったんだよね、マリオス微分幾何。 マリオスの抽象微分多様体 抽象微分多様体、もうチョット やはり、共変微分の議論はすごくラクチンです。共変微分の全体が、加群の足し算作用によるアフィン構造を持つことが明確に分かります。 内容: 言葉の問題 ベクトル層、主層 代数化空間 「の」の省略 層化 加群が作用するアフィン構造 共変微分の集合層 アフィン構造の加群層部分 言葉の問題 ベクトル層、主層 マリオス達が使っている「ベクトル層」「主層」という言葉は、「ベクトルバンドル←→ベクトル層」「主バンドル←→主層」という対応があり便利です。が、この用語法を広げて使うのは無理がありそうです。バンドルから作られる層をバンドル層と呼ぶことにして、 ベクトル層 → ベクトルバンドル層〈vector bundle sheaf〉 主層 → 主バンドル層〈principal bundle sheaf〉 に言

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    tinsep19 2019/04/08
  • 論理の限量子の使い方が嫌でも分かってしまう話 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    論理の限量子 -- つまり全称限量子(記号は'∀')と存在限量子(記号は'∃')-- の使い方が分からない、という質問・相談を受けることがあります。なかでも、「∀と∃の順序を交換してイイの? それともダメなの?」はFAQ〈Frequently Asked Question〉でして、ここ1年でも4回聞かれた気がする。 内容: like関係 like関係の記述・表現 有向グラフ 表〈テーブル〉 碁盤目 他の例も 誰からも好かれる人 好きな人はいますか? 好きな人は一人だけ 言霊は困るんだけど like関係 論理式の意味や使い方を、日常生活や自然言語の比喩的事例を使って説明するのはヨロシクナイと僕は思っています。しかし、最初のとっかかりに関しては、比喩的事例も致し方ないですね。人間関係の記述を例題にします。 A, B, C, D の4つの要素を持つ集合Xを考えます。 X = {A, B, C,

    論理の限量子の使い方が嫌でも分かってしまう話 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)
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    tinsep19 2019/03/18
  • ベイズ確率論、ジェイコブス達の新しい風 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    バート・ジェイコブスとコラボレーター達は、現状のベイズ確率論で使われている概念・用語・記法とは異なる、完全に新しい概念・用語・記法を提案しています。悪しき風習やしがらみを断ち切って、理論をリフォーミュレートしたのです。 従来のやり方に慣れている方は、彼らのスタイルに強い違和感を持つかもしれません。しかし、白紙で考えれば、とても使いやすいものです。僕は、ジェイコブス・スタイルを若干アレンジして使っているのですが、ほんとに気持ちよくて、従来方式に戻る気にはなれません。 今日は、その内容の詳細までは解説しませんが、基概念だけに絞って雰囲気を紹介します(それでもけっこうな長さになりました)。 内容: ベイズ確率論を整理して再構成する 状態変換子と述語変換子 確率的状態 確率的状態変換子とチャンネル チャンネルについてもう少し 状態とチャンネルの実例 ファジー述語 ベイズ論理/ベイズ計算に向けて

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    tinsep19 2019/02/25
  • 『圏論による量子計算と論理』はエキサイティングだ (2/2) - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    クリス・ヒューネン・著/川辺治之・訳『圏論による量子計算と論理』(圏論による量子計算のモデルと論理)の内容については「『圏論による量子計算と論理』はエキサイティングだ (1/2)」で述べました。ここでは、内容そのものより、内容を説明・伝達する手段や、媒体としての使い勝手について書きます。日語の表現についても触れるので、内容とまったく無関係というわけではないですね。今回も、周辺事項(「余計な事」とも言う)を色々書きます。 内容: はじめに 層とふるい 紛らわしい言葉 順序に関わる用語で悩む 原語を知りたい 人名表記と人名索引 ストリクトとストロング 索引類 ハードカバー おわりに はじめに 前編(1/2)の最初の節「読むけど読まない人」は、今回の「はじめに」でもあると思ってください。そこで述べたように、僕はをチャンと読まない(読めない)ので、僕の感想や指摘は網羅的ではなく断片的です。たま

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    tinsep19 2018/08/29
  • 二点しかない離散空間に長さ1の線分を描けるか? - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    a, bを実数の定数として、f(x) = ax + b は中学校で習った1次関数です。xの変域を単位閉区間 [0, 1] = {x∈R | 0 ≦ x ≦1} に制限します。ax + b = b(1 - x) + (a + b)x であることに注意して、s := b (sはstart点のs), t := a + b (tはtarget点のt)と置けば、f(x) を次のように書き換えられます。 f(x) = s(1 - x) + tx xを時刻とみなせば、時刻0でスタート点s(出発地)にいて、時刻1でターゲット点t(目的地)に到着する等速直線運動(速度はa)の記述と解釈できます。0と1の中間の時刻(例えば x = 1/2)でも、必ず対応する位置 f(x) が存在します。 さて、いま二点だけの集合 {2, 3} を考えます。ホントに二点だけですよ! 中間の位置はありません。関数 f:[0, 1

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    tinsep19 2018/06/18
  • 米田、米田、米田 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    米田埋め込みは頻繁に登場するので、短く印象的な記法を使いたいのは人情でしょう。「米田の「よ」とか: ちょっと変わった記法・名前達」で、ひらがな「よ」を使う書き方を紹介しました。 僕も「よ」を使ってみたのですが、ちょっと問題があるのに気付きました。英文(より一般には非日語文)内では、「よ」は目立つのですが、日語のなかだと地の文にまぎれてしまうのです。太字にして「よ」ならいいかも知れません。 頻繁に使う操作なら、演算子記号を割り当てるのも良い方法ですね。下の引用(PDFの画像コピー)では、上付きの黒丸を使っています。 この引用は次の論文からです。 Title: Categories and Grothendieck Topologies Author: Jorg Zintl Pages: 35p URL: http://www.mathematik.uni-kl.de/~zintl/de/

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    tinsep19 2018/05/18
  • まともな型クラス への入門: 関数型とオブジェクト指向の垣根を越えて - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    2016年9月に次の記事を書きました。 関数型プログラミングとオブジェクト指向について、何か書く、かも タイトルからして引き続く記事を予告しているのですが、その予告を実行することができませんでした。タイトル中の「何か」とは「型クラス」のことです。上記の記事の最後の部分は: 関数型プログラミングにもオブジェクト指向にも関係があって、今後重要度を増すであろう「型クラス」ですが、今述べた(愚痴った)ような事情で(あと、C++のコンセプトは宙ぶらりんだし)、説明の方針も題材も定まりません。でも、いつか、何か書く、かも。 今回この記事で、予備知識をあまり仮定しないで型クラスの説明をします。言いたいことの1/3くらいは書きました。1/3でも長い記事なので、ぼちぼちと読んでもらえれば、と。書き残したことは最後に触れます。いつか、1年はたたないうちに(苦笑)、続きを書くつもりです。 内容: Haskell

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    tinsep19 2018/01/09
  • 現場の集合論としての有界素朴集合論 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    「奥野幹也『理論から学ぶデータベース実践入門』はどこがダメなのか」のなかで、ピンクで「(詳細は別途記述予定。)」と書いてあるところが6箇所あります。これらの“ピンクの宿題”を順不同で片付けていくシリーズ第二弾です。 データベース理論などを展開するのにお手頃な集合論・述語論理について云々します。 ピンクの宿題 その1 [奥野さんが言う集合論・述語論理とは、]あくまでリレーショナルモデル界隈を説明・分析する道具・枠組みのことであって、一般的集合論と一般的述語論理の話ではありません。(詳細は別途記述予定。) ピンクの宿題 その3 [奥野さんは、]述語論理のある特定の体系に対して、ある種の集合論(ZFCってことではない)の宇宙が健全な(ひょっとすると完全な)モデルになっている、ってことを言いたいのだと思います。(詳細は別途記述予定。) これらの宿題の完全解決とは言い難いですが、思うところを述べます

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    tinsep19 2017/10/25
  • 証明の“お膳立て”のやり方 4: 随伴による集合差の定義 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    「証明の“お膳立て”のやり方 2: 証明の顧客・業者モデル」において、証明要求のターゲットに選言(論理OR)が入る場合に触れました。しかし、説明が不十分だったので補足します。また、前提に含まれる命題を推論規則として使う方法も説明します。 例題は、タイトルにある「随伴による集合差の定義」です。これは、それ自体としても面白い話題です。 内容: ターゲットに選言が含まれる証明要求のお膳立て 前提の命題を推論法則として使う 例題: 随伴による集合差の定義 ターゲットが選言の場合のお膳立て 仮定を推論規則として使う バックワード・リーズニングによる証明 第1回とシリーズ目次 ターゲットに選言が含まれる証明要求のお膳立て 次の証明要求を考えます。(この書き方に対する詳細は、「証明の“お膳立て”のやり方 2: 証明の顧客・業者モデル」を参照。) Γ/ Δ |-? P∨Q ここで、Γは論理式の集まり*1で

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    tinsep19 2017/10/16
  • 奥野幹也『理論から学ぶデータベース実践入門』はどこがダメなのか - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    言い訳から始めます。この記事を(途中まででも)読んだ人は、次のように言いたくなるでしょう。 『理論から学ぶデータベース実践入門』は良いなのか悪いなのか、いったいどっちなんだよ?! このは間違いや説明不足があり、誤読されやすい表現も多く、その点では残念なです。しかし、面白いアイディア、するどい観察も含まれていて、行間を補い深読みすれば、多くの示唆を得られるでもあります。 よって、「良い/悪い」の二択では答えられません。良い点と悪い点の両方を、できるだけ客観的に記述するしかないのです。それをした結果、長い記事となりました。 内容: ことの発端: zhanponさんの批判 奥野擁護と奥野批判 僕の擁護・批判の方針 zhanponさんの指摘の再検討 1. 論理的な矛盾とデータの不整合を混同している 2. 命題論理の限界についての説明がおかしい 3. 古典論理の定義を間違えている 4.

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    tinsep19 2017/10/11
  • マイクロコスモ原理の恐怖 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    怖い話。 内容: スノーグローブ現象 マイクロコスモ原理 僕が出会った例:モノイド圏 どうやって無限後退を避けるか マイクロコスモ原理とスノーグローブ現象 過去記事 スノーグローブ現象 スノーグローブ現象(snowglobe phenomenon)とは、世界(あるいは環境)の構造が、世界のなかのモノに写し込まれる現象です。特定のモノが持つ構造が世界の構造を反映することになります。スノーグローブ現象については、次の記事とそこから参照されている記事群を見てください。 スノーグローブ現象 再び 上記「スノーグローブ現象 再び」から、「入れ子の世界が大好きだけど怖い」という記事が参照されています。タイトルにも「怖い」とありますが、再帰/循環/入れ子/階層/フラクタルのような構造には、得体の知れない恐怖感が伴うのです(少なくとも僕にとっては)。 スノーグローブ現象は、外側の世界の構造が内部のモノに反

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    tinsep19 2017/09/21
  • イプシロン-デルタ論法はなぜ難しいのか? どうしたら分かるのか? 分かる必要があるのか? - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    先週末に、N君が「イプシロン-デルタ論法って、なんすかアレ? 全然分からないっす!」と言ってました。そのときはそれ以上話す時間もなかったし、次回会うときはこの話題を忘れてしまうかも知れないので、書き記しておきます。 僕は、伝統的なイプシロン-デルタ論法そのものには懐疑的です*1。ゴタゴタした不等式をいじり回すのは早々に切り上げて、開集合を導入したほうがいいと思います。そんな思いから、出来るだけ不等式を使わずに集合族に注目するスタイルでイプシロン-デルタ論法を紹介します。 内容: イプシロン-デルタ論法 時間や運動のイメージを捨て去る ユークリッド距離と開球体 扱う関数達と実例 平面から平面への写像 一点の周辺を記述する開球体の族 写像による開球体の像 デュエルゲームとしての連続性 論理式で書き下そう 再びイプシロン-デルタ論法 続編: 距離空間と位相空間と連続写像 イプシロン-デルタ論法

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    tinsep19 2017/07/20
    なるほどわかった気になった
  • 従順な複体から作られる3次元の圏 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    一連の記事「* -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋」は、“話すこと”より“話さないこと”を書いていくシリーズになってきましたね。まー、それはそれでいいですけど。 単体複体(simplicial complex)に対して一般化と制限を施した図形からなる高次圏を背後で使う予定です。しかし、この高次圏を「量子と古典の物理と幾何@名古屋」で説明する余裕はないと思うので、ここに書いておきます。「何をするのか」「何故それをするのか」「何の役に立つのか」を先に読んで、あとは斜め読み/飛ばし読みでもいいと思います。これは予備知識とかではありません、もちろん。 なお、この記事では、「圏」という言葉で高次元の圏を意味することもあるのでご注意ください。 内容: 何をするのか 何故それをするのか ニ角三角複体 一点複体と折れ線複体 ビーズ玉とビーズ複体 従順な複体と従順な単体写像 従順複体の従順コ

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    tinsep19 2017/01/26
  • PROと代数系 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    「量子と古典の物理と幾何@名古屋」まで1月を切ってしまったので、話題について考えて、このブログに記録することにします。実際にこう話すとか事前に読んで欲しいとかいうものではなくて、自分の考えをまとめるために書くものです。 全体のストーリーは置いといて(まだ確定してない)、道具として(たぶん)PROを使います。なので、PROの話をします。とはいえ、PROを前面に出したりはしないでしょう。あくまで背景にPROがあるだけです。 内容: PRO 指標と等式的公理系によるPROの構成 等式的仕様の例 PROと代数系の圏 PRO PROは、prodocut(積)の最初の3文字を取った名前らしいです。酷いネーミングだな、と思いますが、既に使われている名前なので、そのまま使います。PROは特殊なモノイド圏のことです。モノイド圏PがPROだとは: Pの対象集合は自然数の全体Nである。 Pのモノイド積の対象部分

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    tinsep19 2017/01/17
  • 高次圏の次元について -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

    「量子と古典の物理と幾何@名古屋」を意識してますが、この記事の内容は一般論です。高次元の圏とは、n = 0, 1, 2, ..., ∞ に対するn-圏だと思われていますが、ほんとにそれでいいのかな? という話です。 次元ごとの圏の構成素 Cが何らかの意味でn次元の圏であるとき、Cを構成するi次元(0≦ i ≦n)のモノ(射、セル)の集合を、|C|i と書きます。この書き方は比較的最近使いはじめたものですが、なかなか便利です(古い記事ではこの記法を使ってません)。 n = 0 のとき、0次元の圏Cは単なる集合なので、 |C|0 = C n = 1 のとき、1次元の圏Cは通常の圏なので、 |C|0 = Obj(C) = (Cの対象の集合) |C|1 = Mor(C) = (Cの射の集合) この記法の背後には、n-圏の構成素(constituents)は次元を持ち、次元の値は0以上n以下の整数だ

    高次圏の次元について -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)
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    tinsep19 2017/01/17