アラミド繊維の市場が拡大している。先進国を中心に航空機や自動車、通信など広い分野で用途開拓が進み、新興国でも衣料品用途の需要が伸びている。市場を二分する米デュポンと帝人が積極的な設備投資や製品開発を進める一方、新興国メーカーも成長市場を虎視眈々(たんたん)と狙う。厳しい競争に打ち勝つには有望な需要家との共同開発の推進と、幅広い分野での採用獲得が求められる。 アラミド繊維は芳香族ポリアミドを使用した高機能繊維で、1960年代に米デュポンが開発した。ポリエステルやアクリルと並ぶ三大合成繊維であるナイロンの一種だが、脂肪族ポリアミドを使うナイロンと区別するために74年に「ポリアミド」の一般名を与えられた。 組成の違いで「パラ系」「メタ系」に分かれる。パラ系は鉄鋼の約5倍の引っ張り強度を持ち、弾性にも優れる。耐熱性や耐摩耗性、耐切創性も高く、タイヤや光ファイバーケーブルの補強材、ブレーキ摩擦材など

