妻が乳がんに。手術など一連の治療が終わるも 再発の恐怖から眠れぬ夜を夫婦で過ごすIさん(48歳) 突然の電話で告げられた 「妻のがん」 都内設計事務所に勤めるIさんに、忘れられない電話がかかってきたのは1年前の会議中だった。 Iさんの妻は昨年の人間ドックで、婦人科検査のオプションをつけた。そこで医師から、「マンモグラフィーとエコーで右の乳房に気になるところが見つかったので、再検査をしてください」と告げられた。乳腺外科のある病院の紹介状を手渡すときに、「今日紹介先の先生に連絡しておくから、くれぐれも急いで」何度も念を押された。 そしてその朝、妻から「今日が再検査の日なの。病院に行ってくる」と聞かされた。そのときから、心がざわざわしていたが、予感が本当になってしまった。 廊下に出て携帯に耳をあてると、落ち着いた妻の声がする。「多分乳がんらしいの。詳しい結果はまだだけど、多分手術をすると思う」。