オーストリア化学大手OMVは4月30日、オーストリア・シュヴェヒャートにある製油所の敷地内で、初の量産規模のグリーン水素製造を開始したと発表した。製造したグリーン水素は、持続可能な航空燃料(SAF)や再生可能ディーゼル(HVO)等、化学製品の生産に活用する。 今回稼働開始したグリーン水素プラントでは、オーストリア最大規模の10MWの固体高分子形燃料電池(PEM)電解槽を配備。同社は、今回の製造設備建設に2,500万ユーロ(約41億円)を投資。WIVA P&G(オーストリア電力・ガス水素イニシアチブモデル地域)の一環で、オーストリア気候エネルギー基金からも支援を受けている。 同プラントは、再生可能エネルギー電力のみで稼働し、グリーン水素を年間最大1,500t製造可能。EUの再生可能エネルギー指令(RED II)に基づき、非生物由来の再生可能燃料(RFNBO)を生産するための認証も受けている。
