ベルギーのアントワープ・ブリュージュ港は9月8日、ドイツのデュイスブルク港と前日の7日にエネルギー転換を見据えた長期的な協力協定を締結したと発表(プレスリリース)した。同協定では、ドイツとベルギー、さらに欧州内のサプライチェーンの安定化を目的として、エネルギー転換、鉄道と後背地(注1)の接続の拡充、港湾インフラ開発の3分野での相互協力拡大で合意した。 特にエネルギー転換については、欧州全体で再生可能エネルギーの重要性が高まる中で、グリーン水素キャリア(注2)に対応した輸入・貯蔵・輸送のためのインフラを整えることが両港の協力関係の柱の1つとしている。具体的には、両港は計画中の水素向けパイプライン接続に加え、頻繁に運行する鉄道シャトル輸送を確立し、鉄道を「動くパイプライン(ローリング・パイプライン)」としたい意向だ。 両港はともに2050年までの気候中立達成を目標に掲げており、環境配慮型の港湾