2007年に入ってからIPv4アドレスの枯渇問題がメディアでも取り上げられるようになっている。IPアドレスの枯渇問題はじつは10年以上前からいわれていたことだ。ここにきて、なぜこの問題が浮上してきたのだろうか。 まず、IPv4アドレスとは、サーバーや端末、あるいはドメインを特定する情報で、現在インターネットのプロトコルの根幹を成すしくみだ。この一意のアドレス情報の総数は、およそ43億個しかない。単純計算で、地球上のすべての人にIPアドレスを割り当てるには足りない数字だ。これが枯渇問題の本質部分といえる。 現在、IPアドレスを管理しているIANAには約7億9千万個弱残っている。IPアドレスは、IANAからRIR(地域レジストリ)に、RIRから各国のレジストリやNICにまとまった単位で割り振りがなされる。2007年7月現在で、RIRに割り振ることが可能なIPアドレスブロックは47個となっている