太陽誘電は6月11日、CD-RやDVD-R、BD-Rなど光記録メディア事業から撤退すると発表した。12月末で販売を終了する。想定を超える市場縮小や原材料価格の高騰などで、収益改善が困難と判断したため。 同社は1988年に世界初のCD-Rを開発。CD-Rという名称も同社が命名した。2001年には4.7GバイトのDVD-Rの量産体制を世界で初めて構築するなど市場をけん引してきた。その後、海外メーカー台頭で競争は激化したが、日本製の高品質を武器にユーザーから評価されてきた。 だが、HDDの大容量化やクラウドコンピューティングの普及に伴い市場が縮小。原価低減や生産性の向上など収益性の改善に努めてきたが、市場の縮小が想定を超え、原材料価格の高騰などの影響で収益改善は困難と判断した。 今後は電子部品、特にスーパーハイエンド商品に経営資源を集中して事業構造を改革し、収益体質を改善するとしている。撤退に伴