なげなわぐも観察日記
開設1週間で「オーマイニュースの可能性ほぼ消滅か」と見放したが、ほぼ1ヶ月を経て、オーマイニュース日本版はアクセスが激減し、商業ベースから完全に脱落してしまった。「alexa.com」で「アキバBlog(秋葉原ブログ)」とアクセス人員を比較したグラフを見れば、1日平均10万人を大きく割り込むと知れる。「ReadMe! JAPAN」の週間ランキングによればアキバBlogが1日平均10万人である。ページビューに直すと多少増えても、個人ニュースサイト程度では話にならない。 折しも、オーマイニュース非常勤編集委員・佐々木俊尚氏が22日付「記事の質、最終的には『説得力』」で「オーマイニュースの市民記者の記事には、その論理的組み立てが欠如しているケースが多いように思う。たとえばありがちなパターンとして、何でもかんでも小泉批判に結びつけて、『小泉改革がこういう社会を生み出したのだ』と書く人が案外に多い」
極端にまで、飲酒運転にまつわる報道が増えているが、どんなにアンポンタンな人でも、流石に「最近、飲酒運転が増えている」とは思っていないと思う。「福岡での死亡事故を受けて飲酒運転も問題が注目され、普段ではニュースにならなかった事故を、マスコミが逐一報道することになった」というだけである。 これはマスコミが余りにも極端に報道を増やしたお陰であって、マスコミがある程度節度ある報道をしている段階では、意外とマスコミでの報道が現実の発生頻度だと誤解されてきた。典型的なのが「少年犯罪が増えている」という誤解であり、これについては以前『なぜ人々は「少年による凶悪犯罪が増えている」という間違った情報を鵜呑みにしているのか?』というエントリーで言及した。 他にも外国人犯罪、幼児虐待、医療事故、教師による体罰*1など、マスコミの報道頻度が増えている事件が、本当に増えているのか、報道でなく現実の統計データを見て正
kikulog 記事一覧 カテゴリー別記事一覧201410 2014/10/22 江本勝氏の死去 201409 2014/09/12 生協の「書評対決」の書評 201407 2014/07/04 「いちから聞きたい放射線のほんとう」サポートページ 201406 2014/06/04 「いちから聞きたい放射線のほんとう」訂正箇所 201404 2014/04/23 朝日新聞に書評が出るようです [kikulog 647] 2014/04/09 理研CDBの騒動について [kikulog 646] 2014/04/07 博士論文中での剽窃について [kikulog 645] 201403 2014/03/17 「いちから聞きたい・・」のあとがき [kikulog 644] 2014/03/03 論文: Structural flexibility of intrinsically disord
平成18年8月の講談社ブルーバックスの新刊として、曲学阿世の徒・正高信男氏(京都大学教授)による『他人を許せないサル』が出た。 はっきり言っておくが、本書は、書評するに堪える代物ではない。なぜなら、著者の単なる思いこみが、ただただ連発されているだけなのだ。客観的なデータはほとんどなし、あっても極めて問題の多い統計だったりする(例えば、魚住絹代[2006])。 本当に退屈な本なのだ。若者論オタクの私からしても、本書に書かれていることはどこかで聞いたような「愚痴」ばかりであり、ちっともおもしろくない。そのため、15分もかからないうちに読了することができた(付箋をつけながら!)。 内容としては、『人間性の進化史』(NHK人間講座テキスト)及び、それを並べ替えただけの代物である『考えないヒト』(中公新書)と全く変わりがない。それどころか、特に後者を引いて、「事態はますます深刻になってしまった」と言
『人は見た目が9割』(竹内一郎著、新潮新書)という本が評判になっていると聞きます。この本の実際の内容はともかく、書名が一人歩きしているのではないかと、私は危惧を感じています。 実を言うと、私はまだこの本を読んでおらず、書評を行う資格はありません。ただ、タイトルが衝撃的であるため、内容のいかんにかかわらず、「そうか、人は見た目が9割であって、ことばの重要度は1割にしかすぎないのか」と誤解する人が多いだろうということについては、一言しておいていいのではないかと思います。 そう誤解する人がいる証拠はあるのか、と問われれば、「四国新聞」2006.01.06 p.1の「一日一言」欄を挙げましょう。ここにはこうあります。見た目は重要だ。米国の心理学者アルバート・マレービアンの実験によると、人が他人から受け取る情報のうち、顔の表情が55%、声質や大きさなどが38%をそれぞれ占めるのに、話す言葉の内容は7
【コラム・断】銀行よ、恥を知りなさい(安部譲二さん) ……こういう記事を見て「マスコミ報道はバカがバカを再生産するシステム」と決め付けるのは早計。産経新聞では生活面にこのコラムを掲載した10月26日、経済面にまともな解説記事を出しています。 決算期をまたいで持ち越す赤字の「繰越欠損金」が、巨額の不良債権処理で拡大。決算で利益が出ても繰越欠損金で相殺される場合、法人税が免除される会計ルールがあり、同制度を利用できるのは銀行業界に限らない。しかも、繰越期間は日本では最大7年だが、海外は15年程度認められる事例もあり、日本が特殊なわけでもない。 読者の求める記事を書かなければ、そもそも読んでもらえない。安部さんのコラムで主要読者層にサービスしつつ、きちんと考えたい人には詳細な情報を提供する。新聞記者に良心はあります。無料のウェブ版は広告頼りなので、どうしても安直な記事が中心となりがち。それだけ見
「お気に入り」からサイトチェック9割以上、RSS リーダー派は0.6% この手の調査はサンプルの偏りが常に問題になるんですよね……。この調査結果は私の職場の感覚とは合致するけれど、中島聡さんの記事「若者のテレビ離れ」と「釈迦にキリスト教」とに同意しているような人々には違和感があるだろうな。ま、参考程度ということで。 ついでに書くと、中島さんが CNET で書いた「若者のテレビ離れ」に関する一考察に10代~20代という層を見る限り、テレビを見る時間は毎年減少している。平日で2時間強、土日で2時間半強であるとあるのだけれど、実際に国民生活時間調査報告書[PDF]のデータ(P8)を見ると「アレ?」と思うはず。私は Wikipedia の記述に賛成。 個人ブロガーの活動実態調査(前編)/(後編) こちらもサンプルの偏りは「あるもの」と考えて、話半分に読めば、たいへん面白いかと。とくに後編の、「やら
■2006/11/03 (金) 08:51:02 所得格差、日本は中位・OECD加盟国で比較 本日朝刊5面【経済】 総務省は2日、所得格差を示す代表的な指標である「ジニ係数」を経済協力開発機構(OECD)加盟国で比べると、日本は中位に位置するという調査をまとめた。日本の係数は緩やかに上昇しているものの、国際比較では必ずしも格差の度合いが大きいといえないとの見解を示した形だ。 <総務省・以下同じ> 「常識を疑え」、という言葉があります。 小泉政権で格差が広がった、これぞ「格差社会」である、というのがマスメディアを通じて喧伝され、人口に膾炙されて久しくなりました。 これが社会的に「常識化」した「格差」の実態であり、しかしデータからはバブル以前の84年から小泉政権下の04年まで0.028しかジニ係数は拡大してない、ということが分かるわけです。 かつて「一億総中流」などと言われれば、疑
学生に紹介している本の一つなんですが、この中にWebページを批判的に読むためのチェックリストなるものがあります。 とあるページをもとに、利用してみましょう。 《領域・範囲》 (1)タイトルはあるか → ある。 (2)内容の概略が冒頭に明確に述べられているか? → 微妙。ごあいさつで大体わかる。 (3)このページは誰に対するものか?(専門家、学生、一般人、その他、不明) → 一般人 (4)書かれた目的は何か?(解説、宣伝、教育、事実伝達、その他、不明) → 宣伝 (5)このページは著者のオリジナルか? → はい 《出所・姿勢》 (6)このページはどこかの組織が出しているものか?それはどこか? → 有志団体 (7)著者の経験、専門分野、所属、立場がわかるか?それは何か? → 不明。事務方に強いような印象は受ける。 (8)著者の経験、専門分野がわからない時、著者はこの情報を提供するのに十分な知識
とりあえず、この二つの違いが日本では理解されていないことだけを指摘しておきたい。 直感的正義という概念は理解しやすいでしょう。いわゆるヒーロー物で描かれる正義です。みなさんご存知ですね。 合理的正義という概念には首を傾げる方も多いかもしれません。当然です。さっき作った言葉です。定義としては合理的考察を元に幸福(功利主義的観点からこの言葉を採用しましたが、経済学が好きな人は効用とでも読み替えてください)を最大にするために(自分や他者の幸せを犠牲にしても)ベストの手段を執ることが合理的正義です。差別とか格差とかが嫌いなのは脊髄反射しないように。ここで、注意すべきなのは犠牲になる一部の人間の不幸せが全体の不幸せにならないように幸福の関数を(合理的な範囲内で)書き換えられるってことですね。当然、どういう幸福関数を採用するかによって正義は変わってきます。まあ、幸福なんて物が人の主観である以上は仕方の
はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く