今から240年余り前の江戸時代に、大津波で1万人以上が犠牲になったとされる沖縄県の先島諸島では、専門家による地質調査の結果、過去1800年ほどの間にほかにも3回の大津波が繰り返し発生し、このうち2回は江戸時代とほぼ同じ程度の規模の大津波だったとみられることが分かりました。 静岡大学大学院の北村晃寿教授らの研究グループは沖縄県の石垣島の内陸で、長さおよそ140メートルにわたる掘削調査を行い、津波によって運ばれた海底の砂や貝などの堆積物を詳しく調べました。その結果、調査地点からは明和大津波を含め、津波でできたとみられる3つの地層が見つかり、海岸から200メートル余り離れた地層からは、別の津波で運ばれたと考えられる、直径2メートル前後のさんごなどでできた岩も見つかったということです。 研究グループによりますと、地層が見つかった標高や岩や貝の年代測定などから、明和大津波以前にも、おおむね300年か