気鋭のエコノミスト永濱利廣氏は『日本病——なぜ給料と物価は安いままなのか』で、「低所得・低物価・低金利・低成長」の「4低」状況を「日本病」と名付け、その原因と、脱却の道筋を考察する。 デフレ・スパイラルの中にある日本。そもそもデフレとは何なのか。『日本病——なぜ給料と物価は安いままなのか』からあらためて見てみよう。 デフレが日本病の本質だった 「デフレ」という言葉は日本ではもはや連日のように聞いているので、すっかり耳に馴染んでしまったかもしれませんが、うかつに馴染まないほうがよい恐ろしいものです。ここで改めて確認しておきましょう。 IMF(国際通貨基金)の定義によれば、2年以上にわたり物価が下がり続けることを「デフレ(デフレーション deflation)」と言います。 「物価が下がる」ということは、裏を返せば「お金の価値が上がる」ということです。そうなると、デフレ状況における合理的な経済行
![日本人は知らない…いま世界中の国が「日本化」に怯えているという「信じたくない真実」(永濱 利廣)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/68444138f4b85f0b58c6eb78cd61648629819e34/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F0%2Fc%2F1200m%2Fimg_0cfc3338c2ca114e30886d7b5e8f44c667268.jpg)