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ブックマーク / blog.tatsuru.com (4)

  • 既視感のある青少年健全育成条例についてのコメント - 内田樹の研究室

    東京都の青少年の健全な育成に関する条例の制定をめぐって、表現規制についての議論がさかんである。けれども、「有害な表現」とは何かという根の問題は主題的には問われていない。 最初に確認しておきたいのは、「それ自体が有害な表現」というものは存在しないということである。 どれほど残虐で猥褻な図画や文字であっても、マリアナ海溝の底や人跡未踏の洞窟の中に放置されているものを「有害」と呼ぶことはできない。どのような記号も人間を媒介とすることなしには有害たりえないからである。全米ライフル協会の定型句を借りて言えば、有害なのは人間であって、記号ではない。 「有害な表現」というのは人間が「有害な行為」をした後に、「これが主因で私は有害な行為に踏み切りました」とカミングアウトしてはじめてそのように呼ばれることになる。 有害な行為の実行に先んじて(有害な行為抜きで)、存在自体が有害であるような記号というものは存

    tobitaQ
    tobitaQ 2010/12/10
    至極普通のことを内田先生がわざわざ言わなきゃいけない状況なのが悲しい。
  • メディアの病 - 内田樹の研究室

    怒るまいと思っても、つい。 今朝の毎日新聞の論説委員がコラムでが大学院教育の問題点について指摘していた。 90年代からの大学院重点化政策についての批判である。 「『世界的水準の教育研究の推進』をうたい文句に大学院定員が拡大されたが、大量に誕生した博士たちを受け入れるポストは用意されなかった。路頭に迷いアルバイトでいつなぐフリーター博士なる言葉まで生まれた。」 この現実認識はその通りである。 国策として導入された大学院重点化である。そのアウトカムについても国は責任をとるべきだろう。 責任というと言葉が強すぎるなら、せめて、「定員増には、受け皿になる職がないという『リスク』も帯同しております」ということを大学院進学志望者たちに事前にアナウンスしておくくらいの「良心」はあってもよかったのではないかと思う。 それはよい。 問題はその次の段落である。 意味不明なのである。 「何年か前、さる大学に新

    tobitaQ
    tobitaQ 2010/10/27
  • 「反日」の意味について - 内田樹の研究室

    MBSの朝のラジオ番組に呼ばれて、中国の反日デモについて、パーソナリティの子守さんと、解説の毎日新聞の相原さんとお話をする。 別に中国問題の専門家として呼ばれたわけではない(違うし)。 ただ、このイシューについて「とりあえず頭を冷やしたら」という提言をなす人がメディアではまだまだ少数派なので、話す機会を与えてくださったのである。 尖閣諸島をめぐる領土問題で、日中国のそれぞれのナショナリストがデモを繰り返している。 中国では前日の日国内でのデモに呼応するかたちで、「官許」の反日デモが行われた。 中国には政治的主張をなすための集会の自由が認められていないから、デモができるというのは、事前に当局の許可が与えられたということである。 ただ、この場合の「官許」の意味はいささかこみっている。 それは必ずしもデモが中央政府の意を受けているということではない。 今回のような領土問題にかかわるデモは、

  • 日本の人事システムについて - 内田樹の研究室

    ツイッターで茂木さんが就職活動について書いている。 多くの点で、私も同意見である。 けれども、完全には同意できないところもある。 意見が違うというのではなく、話を「切り出す順番」が違うということなのかも知れない。 それについて考えてみたい。 茂木さんはこう書いている。 「大卒2割、就職も進学もせずという今朝のニュース(http://bit.ly/9IP2QS )に思うところあり、日の就職について連続ツイートします。 大学3年の夏から、実質上就職活動が始まる日の慣習は、明らかに異常である。学問が面白くなって、これからいよいよ格的にやろうという時に、なぜ邪魔をするのか。 そもそも、新卒一括採用という慣習は、経営的に合理性を欠く愚行だとしか言いようがない。組織を強くしようと思ったら、多様な人材をそろえるのが合理的である。なぜ、一斉に田植えでもするように、同じ行動をとるのか? 日の企業が

    tobitaQ
    tobitaQ 2010/08/09
    全般的に同意。面接で気に入らないから落とした、と言われたほうが何も言われないよりはすっきりするだろう。
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