新車の価格が年々高くなる中、車の値段から将来の下取り価格を差し引いて分割払いする「残価設定型クレジット(残クレ)」の利用が広がっている。月々の負担を抑えつつ、最新機能を備えた新車に乗れるとあって、特に若者の利用が目立っているという。しかし、場合によっては負担が増えるケースもあるといい、利用する際は注意が必要だ。 富山県の30代の公務員男性は今春、残クレを使ってホンダのSUV(スポーツ用多目的車)「ヴェゼル」の新車を買った。 カーナビなどオプション込みで400万円弱。ほぼ自身の年収に相当する額で、「一括で買う選択肢はなかった」。銀行に行かずにローンを組める手軽さと、販売店に勧められて利用を決めた。 残クレは3年後、5年後など将来の下取り価格(残価)を設定し、新車の車両価格からその額を差し引いた金額をもとにローンを組む方法だ。全額を借りる通常のローンより借入金額が少なくて済み、月々の返済額を抑