現在のマケドニア、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、スロベニア、モンテネグロ、及びコソボのあるバルカン半島にかつて「南スラブ人の国」を掲げ存在した社会主義国家ユーゴスラビア。最も活気のあった時代に旧ユーゴスラビア領内の至る所に建造された特異な雰囲気を醸し出す巨大なモニュメントの写真集「Spomenik」です。 この巨大なモニュメントは、第二次世界大戦のモニュメントとして旧ユーゴスラビア領内の戦地やナチスによる強制収容所の跡地にユーゴスラビア社会主義連邦共和国が建設したもの。その多くは時の大統領ヨシップ・ブロズ・チトーの号令の元、1960年代から1970年代に建造されています。旧ユーゴスラビア解体へ向かうことになるユーゴスラビア紛争(1991年〜2000年)が始まる直前の1980年代は愛国的な場所として多く人が訪れていました。また、この写真集の題名ともなっている「Spomeni