成田秀樹 化学研究所特定助教、小野輝男 同教授らの研究グループは、島川祐一 同教授、菅大介 同准教授、栁瀬陽一 理学研究科教授、石塚淳 新潟大学助教らと共同で、超伝導体、強磁性体、重金属を含む極性超格子において、ゼロ磁場で一方向のみに電気抵抗がゼロとなる超伝導ダイオード効果の効率が40%を超えることを観測し、さらに超伝導ダイオード効果の磁化制御に成功しました。 ダイオード効果は、順方向に電流をよく流す一方で逆方向にはほとんど流さない効果であり、整流器等に広く用いられています。しかし、超伝導ダイオード効果の実現には外部磁場や磁性制御、あるいは特殊な結晶対称性が必要だと考えられており、さらに効率の改善も必要であるため、実用化には限界がありました。 本研究では、ニオブ(Nb)層、バナジウム(V)層、タンタル(Ta)層、プラチナ(Pt)層、 鉄(Fe)層を含む極性構造を有した超格子を利用し、ゼロ磁