ロイター通信は23日、バイデン米政権がベトナムと、F16戦闘機を含む史上最大規模の武器取引に関する交渉に入ったと報じた。交渉は初期段階で、来年にもまとまる可能性があるが、成立しないこともあり得るとしている。南シナ海問題で中国と対立する中、米国とベトナムには連携を深める思惑があるという。 ベトナムは兵器調達でロシアに依存しており、中国とともにロシアの反発も予想される。取引が実現すれば、米国が介入し撤退に追い込まれたベトナム戦争の終結から半世紀近くを経て、両国関係が新たな段階に入ることになる。 ロイターによると、米国製武器は高額なため、米側は特別な融資も検討している。バイデン大統領は今月10日にベトナムの首都ハノイを訪れ、最高指導者グエン・フー・チョン共産党書記長と会談。両国関係を「包括的戦略パートナーシップ」に格上げすると発表していた。(共同)