東京科学医療グループ・小宮山亮磨 ハイテク産業に欠かせないレアアース(希土類)。少し混ぜると金属の磁力が強くなるといった魔法のような性質は、他の元素とは違う奇妙な原子の構造に秘密があった。安く採れる鉱床がある中国が産出をほぼ独占しているが、その採掘方法は強引で、環境への悪影響が心配されている。 ◇レアアース 磁力や光出す力 ハイブリッド車や携帯電話の振動用のモーター、コンピューターのハードディスクに使われる磁石。テレビや照明、光ファイバー通信……。 多くのハイテク機器に使われるレアアース。磁石材料になるネオジムなど「ランタノイド」と呼ばれる15種類に、スカンジウムとイットリウムを加えた17種類の元素の総称だ。「希(まれ)(レア)」にしか見つからない元素、との意味で名付けられた。 性能を高めるのに重宝される性質は、「磁石の力」と「光を出す力」のどちらかに関係している。 「どちらの力も、レアア