法務省・入国管理局(入管)による深刻な人権侵害が繰り返される中、そうした問題に触れず、入管の一方的な主張を取り上げる“入管密着”テレビ番組の放送が各局で相次いでいる。一連の番組は「入管のイメージアップ作戦」ではないかとネット上でも揶揄されているが、入管の人権侵害も国会での論戦のテーマとなりそうだ。 こうした番組に対して、ツイッターなどSNS上では「食事と夜の時間以外自由」、「訪問診療を日替わりに行っている」等と、入管の主張をそのまま垂れ流したことに批判が相次いでいる。 実際には、医療についての入管での処遇の悪さは極めて深刻だ。被収容者が体調悪化を訴えても「詐病」とされ、入管側の医者が診療しても痛み止めの薬を処方するだけ、という事例が数限りない。入管側が適切な医療を受けさせなかったために、死亡したという例すらある。以下にその例を列挙する。 ●2017年3月、東日本入国管理センター(牛久市)に