百合ゲーム・漫画・アニメのレビュー・感想。『咲-Saki-』『アカイイト』考察。
俺はバンヤーのゴアや尊厳破壊が好きなんじゃねえんだ……。 選択肢でダイナミックに展開が変わる構成やメインルートの妙に熱い王道シナリオが好きなんだよォォッ! というわけで、和泉万夜がやにわに発表した2本の百合ゲーム『真愛の百合は赤く染まる』『SaDistic BlooD』をまとめて評論する。序文が感想のほぼすべて。 バンヤーがなぜ立て続けに百合ゲーを? と首をかしげたが、思えば『MinDeaD BlooD』では悠香と今日子でなかなかグッとくる女女の関係を書いていたし、『EXTRAVAGANZA』でも夢美とアゲハにえげつない愛憎をぶつけさせていた。嫌いではなかったんだろう。 まず、『アカイイト』や『カタハネ』のような百合ゲーをやりたい人にはまったくもってお薦めしない。バンヤーを履修している人には今さらな忠告だろうか。『真愛』も『サディブラ』も主役のペアが凄惨な凌辱や拷問を受ける上、その度合も心
ものっそい力作同人百合ゲーでした。ここをご覧の百合ゲーマーにおかれましては、ぜひプレイいただいた上で感想をうかがいたいです。 「ようこそ、運命の奴隷の皆サマ――」 喫茶ライオン館のマスター代理を務める女子高生・獅子舞凛火は後輩・日辻直未との帰宅途中、突然、電車内で爆発に巻き込まれる。 直未をかばった凛火は、虚しくも命の終わりを迎えた。 だが、気付けば凛火の死はなかったかのように、いつもと変わらず喫茶店で直未たちと談笑をしていた。 数日後、凛火は夢の世界で女神・パルカと出会う。 一度迎えた死の運命は改変され、≪女神の選定≫と呼ばれる12人が12週間の間に脱落させ合うという儀式の参加者になっていたことが明らかとなった。 戸惑う凛火たっだが、選定の参加者の中に友人・未島海晴の姿を見つけ……? 必要なのは、現実世界で参加者の「氏名・死因・未練」の情報を集め、相手を「指名」することだった。 凛火自身
ユリアーモでもハナモゲラでも何でもいいですが、 異世界や異国語の設定をはりきって作る以前にドラマの導入部、さわりの部分を真っ当に書いてもらいたいです。 超展開百合ゲーの雄、J-MENTによる異世界・異言語ファンタジーです。私は過去作『Volume7』『ひとりのクオリア』『ふたりのクオリア』の出来にげんなりしていたので、今作はかなり期待値を低く設定していたのですが、そこは越えない出来でした。 まるで成長していない……と思ったのは、あまりにも掴みの弱い導入部です。思ったんですが、この人の作品って常にシチュエーションありきなんですよね。『クロスクオリア』では「引きこもりとまめまめしく世話を焼く子のほのぼの同棲生活」「イケメンのヒモと彼女にかどわかされる女学生の刺激的な同棲生活」、本作では「言葉が異なる少女たちのドキドキ同棲生活」といった設定がまずあって、その枠にキャラクターが押し込められていると
前作『白衣性恋愛症候群』からシナリオ担当が代わり(向坂氷緒)、シナリオゲームへの歩み寄りが見られる一方、一番言いたいことが何なのか伝わってこない点はまったく解決していない。散漫とっちらかっぷりはむしろ悪化している。 まず作品全体の構成について。出自が不明な主人公がヒロインとの距離を縮めていくうちに彼女の心の裡と多層的な謎が明らかになる、という構成は一般的なシナリオゲームのそれに近く、前作に比べて作品を通しての読み応えは微増していた。一方で、タイトルにもある白衣……看護については真面目に向き合うのはほんの序盤だけで、前作ではいくらか冗長ですらあった描写はなおざりもいいところになっている。シナリオの比重は前述した過去の謎の解明に移っているのだが、謎の研究施設、謎の人体実験、謎の超能力、謎の人格憑依といった設定はかなり突拍子がなく、バックボーンは説得力があんまりない。一つまた一つと謎が解けていく
2016年最大の話題作である『君の名は。』を元旦になってようやく観てきました。監督の新海誠が業界の仕事をしていたこともあり「ギャルゲーっぽい話」「ギャルゲーを劇場アニメ仕様に仕立てたような作品」という評を耳にしていましたが、あながち間違っていないと思いました。既に類似記事がごまんとありそうですが、自分でも書いておきます。 ※紹介している作品が『君の名は。』のネタバレになりかねない(その逆も然り)ので注意のこと 『Kanon』 『AIR』 『君の名は』のプロット、不可思議な状況に放り込まれた主人公、戸惑いながらも始まる人との交流、奇妙で平穏な日々の中で深まっていく親愛と慕情、やがて明かされる衝撃の真実と風雲急を告げる展開、別れと喪失、奇跡と癒しという構成は、「泣きゲー」の文法とかなりの共通項があります。 数ある泣きゲーの中でもKeyの『Kanon』『AIR』を紹介したいのは、この映画が表現し
空恐ろしいほどの名作でした。無茶苦茶面白かったです。私はNitro+の熱心な信者とはとても名乗れませんが(『Phantom』『デモンベイン』『ヴェドゴニア』『鬼哭街』『沙耶の唄』『まどマギ』おまけで『塵骸魔境』しかやってない)、このブランドの作品で三傑に入ると思いました。百合ゲーとしても、ほとんど完ぺき。 『凍京NECRO〈トウキョウ・ネクロ〉』はまずもって、ダークファンタジー、武装アクション、スチーム&サイバーパンクといったジャンルものとしてよく出来ています。先が全く読めない脚本と、生と死、生者と死者、愛と憎、絶望と希望が激しく明滅するドラマ。ひと癖ふた癖どころでは効かない、強烈な個性揃いの味方陣営。憎んでも余りある下劣漢なのに、歪んだ美学や哀れさも持ち合わせた敵陣営。士郎正宗(『攻殻機動隊』への言及は二、三回あった)を引き合いに出したくなるほどの無駄な情報量の多さ(褒め言葉)。近未来で
エロゲーの日常曲が好きだ。 『雫』の「精神世界」が好きだ。 『痕』の「ためいき」が好きだ。原点にして頂点である。 『To Heart』の「あなたの横顔」が大好きだ。 『ONE ~輝く季節へ~』の「8匹のネコ」が好きだ。 『Kanon』の「雪の少女」が好きだ。 『いつか、届く、あの空に。』の「唯井ふたみ」が大好きだ。 学園恋愛ものにおいて幼なじみORメインヒロインのテーマ曲は日常曲として刷り込まれる。 『AIR』の「野道 -field path-」「跳ね水 -splash-」が好きだ。 「夏影」は日常曲と呼ぶには格調高すぎる。 『CLANNAD -クラナド-』の「東風」が好きだ。 『Steins;Gate』の「Laboratory」が好きだ。 アレンジを合わせたら何時間この曲を聞いたのか分からないが、いつまでも聞いていられる。 『水月』の「日常」が好きだ。 『月陽炎』の「秋風に乗せて」が好き
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