総務相の辞表提出後、待ち構える報道陣の方へ向かう鳩山氏(12日午後2時3分、首相官邸で)=田中成浩撮影 「かんぽの宿」売却問題に端を発した鳩山総務相と西川善文・日本郵政社長の意地の張り合いは12日、現職大臣の更迭という形で決着した。 「売却先を決めた入札はできレースだった」などと強い口調で経営責任に言及してきた鳩山氏だが、最後は、西川社長の謝罪という妥協案も突っぱねて、半年間にわたる対立劇から降りた。疑惑解明を期待した国民が置き去りにされる形の幕切れとなった。 「正しいと思ったことが通用せず、潔く去ることにした」――。12日午後2時ごろ、麻生首相に辞表を提出してきた鳩山氏は、官邸で報道陣を前にその理由を語った。口はへの字に曲がり、目にはうっすらと涙が浮かんでいた。 社長続投について問われると「総理の判断は間違い」と断言。「歴史が私の正しさを証明する。歴史といっても50年、100年先ではなく