神奈川県警は30日、横浜市のパキスタン人男性(28)を大麻取締法違反(所持)容疑で誤認逮捕し、釈放したと発表した。県警旭署刑事課の男性巡査部長(32)らが試薬の結果を「陽性」と判断ミスした。旭署は6月にも傷害事件で無職男性を誤認逮捕しており、「教訓が生かされていないと言われても弁解の余地がない」と話している。 県警薬物銃器対策課によると、29日午後10時ごろ同市旭区今宿南町で乗用車を運転中の男性に職務質問し、車の灰皿の奥から葉巻のようなものを発見。巡査部長が液体の大麻試薬を使うと、液の上澄みが青くなった。液体底部が青色に反応した場合は「陽性」だが、巡査部長は初めて試薬を使ったため判断を誤ったという。 再試験で陰性と分かり、旭署は30日午前3時ごろ、男性に謝罪し釈放した。県警科学捜査研究所の鑑定でも陰性だった。【池田知広】