ポップな音楽と若者たちのダンス。天狗の面をつけて演説する代表の奥野卓志。 参議院選挙の1か月前に突如現れた、ごぼうの党の選挙運動だ。 芸能人も巻き込んで若者にターゲットを絞ったというごぼうの党の戦略は功を奏したのか。 ネット上でも、一時は既成政党をも上回る関心を集めたこの団体の正体を追った。 (高杉北斗) なぜ、ごぼう? 「君のごぼうになりたくて~ 君の笑顔守りたくて~ ごぼう、ごぼう…」 街頭での選挙運動のことを彼らは「公演」と呼ぶ。 参議院選挙の終盤、東京 原宿の会場に行くと、耳に残るポップな音楽に合わせて、ざっと100人くらいのはっぴ姿の若者たちが鳴子を手に踊っていた。 気になって振り向く人や、中には足を止めてスマートフォンで動画や写真を撮る通行人も。 この「ごぼうダンサーズ」と呼ばれる若者たちがそろった振り付けのダンスを終えると、選挙カーの上に乗っていた天狗の面をした男性が話し始め