刑法犯の認知件数が減少する中で、65歳以上の高齢者が起こす事件が増加している。万引から暴行、傷害、さらには強姦(ごうかん)まで多岐にわたり、警察庁も「高齢化が進行したにしても多すぎる」と首をかしげている。 総務省の統計調査によると、今年9月時点の65歳以上の高齢者は、2744万人で、10年前の平成9年より39・2%増えた。 一方、警察庁によると、今年1−11月に刑法犯で摘発された65歳以上の高齢者は4万4928人。10年前の1年間と比較すると3・5倍にもなった。昨年の1−11月と比べると4・5%の増加だ。 今年の摘発者数を犯罪ごとに10年前の1年間と比較すると、殺人は111人で18%増だったが、強盗は98人で3・8倍、傷害は4・4倍の1038人に上った。 万引の2万3868人は10年前の3・0倍。最も増加率が高いのは暴行で、16・9倍の1705人が摘発された。 今年、性犯罪で摘発された高齢