私には、16年間憧れ続けている存在がいる。 『フジファブリック』というバンドである。 2004年、その奇妙なバンドがメジャーデビューした年に出会った私は、一瞬で虜になった。 中でも「TAIFU」という曲を聴いたとき、雷に打たれたような衝撃を受けたのだった。 飛び出せレディーゴーで 踊ろうぜだまらっしゃい 飛び出せレディーゴーで 踊ろうぜだまらっしゃい 何?「踊ろうぜ」って誘っといて最後黙らせるの、何? 驚くべきことに、これが曲中もっとも盛り上がる「サビ」の歌詞なのである。 サビは、フレンチでいうところのメインディッシュ『仔羊のポワレ』である。 サビは、山手線でいうところの『新宿~渋谷』間である。 サビは、スラムダンクでいうところの『山王戦』で桜木と流川がハイタッチするシーンである。 そんな、音楽において超重要な「サビ」が、フジファブリックにかかれば「飛び出せレディーゴーで 踊ろうぜだまらっ