2016年に首都圏で販売された中古の民間分譲マンションの戸数が新築を上回った。マンションの大量供給が始まった1990年代半ば以降で初めて。住宅購入の新築信仰が薄れ、今ある物件を活用する時代に入ったと業界関係者はみている。 民間の長谷工総合研究所(東京都港区)が、不動産経済研究所(同新宿区)と東日本不動産流通機構(同千代田区)がそれぞれ調べた新築の総販売戸数と中古の成約戸数を分析した。 それによると、16年に東京都と神奈川、埼玉、千葉の各県で販売された新築マンションは前年比12・5%減の3万5043戸だったが、中古は前年比7・0%増の3万7368戸。新築が最も売れた00年は9万5444戸、中古は2万5244戸と約3・8倍の差があったが、最近は急速に差が縮まり、ついに逆転した。 背景には新築マンションの価格…