ブックマーク / tonntonn.hatenablog.com (97)

  • ジイジの采配 - お気楽日和

    なにか窮地を救われたとき、息子は「ジィジが守ってくれた」と言う。 ここで言う「ジイジ」とは私の死んだ父のことだ。人が2歳半の時に亡くなったので記憶はないのだが、生前父は、見ているこちらが面らうほど可愛がった。 あれほど厳しく、娘たちの前では理性的だった人が孫を膝に乗せながら事をし、ハイハイが遅いと言えば、背広を着たまま床に這いつくばって手を見せる。どこでも実の父はデレデレになると聞いてはいたが、うちの父に限ってそれはないと思っていた。姉も母も私もあんぐりするばかりなのだった。 流産しかけて、もう大丈夫と検診で言われて帰ってきた日、父にそう告げるとメガネをはずし、涙をぬぐいながら「よかったよかった」と泣いた。これまでこんな風にまっすぐな愛情表現をする人ではなかったのでびっくりした。照れ屋で頑固者の父が泣いて喜ぶなんて驚きでしかなかった。 そんなエピソードを事あるごとに聞かされているう

    ジイジの采配 - お気楽日和
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    torus1 2018/12/03
  • 優しくされたい人 - お気楽日和

    人が亡くなると、当事者に近い人ほど悲しみにくれているわけにはいかない。 父の時もそうだったが、舞台裏では葬儀場の決定、遺影、事、だいたいの人数、日取り、戒名、ちゃっちゃか決めていかなくてはならないことでひっくり返っている。 そして大抵そんなとき、意見があちこちから出て、一つに決まるまで一瞬、刺々しい空気になったりするのだ。 母は主要メンバーのつもりでいる。が。わたしは「準メンバー」だと思うのだ。 長女であっても、長いこと同居してきたのは末の弟とその、孫たちだ。 喪主は叔父である。いくら段取りが悪かろうと、お金をケチってると思おうと、よっぽどのことでない限り、そのやり方でいいのだ。 今朝、そのことを延々と愚痴る母に、真っ向からそう言うのは酷なことなので「ふんふん」と聞きつつ、合間合間に「だって、喪主だから、叔父さんが」と半分ユーモアを交えて挟み込む。 「仕方ないよ。だって喪主だから」「そ

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    torus1 2018/11/25
  • りぼんの朝 - お気楽日和

    息子バイトの朝。今日も私は一緒に起きない。昨夜、残りのグラタンとトマトを冷蔵庫にセットして「あとは自己責任で。出かけるときは声かけて」と眠りについた。 「母さん、行ってくるから、ここで、いいから」 バイトの朝が一番きびきびとしている。 「いってらっしゃい、じゃ、お言葉に甘えて、ここで。気をつけて」 そしてまた眠った。 目が覚めたのは7時半だった。 なんという贅沢な朝だろう。すべて自分のペースで始まる。なにもすぐに、朝にしなくったっていいんだ。 ぼんやりした頭のまま、トイレと風呂を掃除し、洗濯をして流れで掃除機をかけた。思考が働きだす前になにも考えず無心でやる。 この起きぬけのぼんやりが薄れないうちが私にとってのゴールデンタイム。 訳のわからないうちに、自分で自分をごまかしてやってしまう。 茄子とピーマンの甘味噌煮をレンジで作る。 ついでに大根も意味なくゆでておく。なにかに使えるだろう。

    りぼんの朝 - お気楽日和
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    torus1 2018/11/14
  • 息子にはしばらく言わない - お気楽日和

    息子は予測通り、今朝も一階で朝を迎えた。 昨夜テーブルに朝を用意し、声をかける。 「ここ置いておくから。出かけるとき声かけてね」 「さては俺のことが心配なんだな。実は愛しているのだな」 「愛してるよ。だからこそ、起こさないからね。遅刻でもなんでもして痛い目にあうがよい。」 今夜は二階で寝る。俺はベッドが大好きなんだと言うのを、そりゃ初耳だと聞き流し先に寝た。 いつもの習慣で4時半に目が覚める。 どうなったかと階段から下を覗くと明るい。息子のベッドを見るとぺったんこ。この後に及んでやりおった。 黙ってベッドに戻る。今日は腹をくくってなりゆきをみよう。 寝ていたようだ。 「それじゃ、行ってくるから。朝ごはん、ちゃんとべた」 「すべてお見通しだ。すらっとぼけんな」 時間ないんで、行くから。 逃げた。 ずいぶん前に急に壊れて使い物にならなくなったブルーレイディスクレコーダー。前日までは使えてい

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    torus1 2018/11/12
  • すっとんとん - お気楽日和

    近所のママ友から「いまからお茶しにこない?」と二日連続で誘われた。昨日はちょうど散歩中、あ、こりゃ駄目だと引き返しているところだった。 「ごめん、すでに外をふらついているところ。今日はこのまま帰るわ」 ときどき買い物帰りに不意に来て、ちょっといい?とお茶を飲んで行く。もしくはぽっかり一人を持て余したとき、こうして呼ばれる。どっちも突然。いかにも気心しれた関係みたいで私は嬉しい。 以前はやりくりして誘いは基応じた。しかし次第にそれが陶しくなってきた。誘われたら断れない。これは苦痛だ。 好きか嫌いかといえば好きである。 裏表がないのがいい。ただペースを乱される、そこが課題だった。 病院でこの誘いを受けた場合は、今、病院だからと伝えると「じゃあ帰りに寄って」となる。正直なところ、病院のあとは、ひとりになりたい。全神経使って先生の話を聞くと、家に帰るまでドトールで二時間くらい放心して気持ちを立

    すっとんとん - お気楽日和
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    torus1 2018/11/10
  • 豆台風一過 - お気楽日和

    たぶんこれは愚痴だ。いや、被害届としておこう。 昨夜、息子の20の誕生日祝いは予定通り決行された。 午前中、母が飛び込んできた。 「今日、孫ちゃんのお祝いするって言ってたけど・・・」 ブラックな私が、お、なんだなんだ、誰か予定が入ったか、中止か?良いぞ良いぞ、2人でしんみりケーキべるから構わんぞと、心の中で鐘を鳴らす。 「お姉さんがね、今日残業入れちゃって早く帰れないんだって」 中止決定!キンコンカンコンキンコンカンコン🎶 「だから、3人でお寿司べましょう、もう、お姉さんにあれほど早く帰るようん言ってたのに、ごめんねぇ」 あ・・・。やるんすか。やるんすね。 予定通り、6時半になったらいらっしゃい。というのでどうせ3人なら、お母さんがこっちに来ればというと、あら、そうねということになった。 時間ぴったりに卓につく。最初の会話は、成人になるので国民年金加入の知らせが来たが、月1万6千円

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    torus1 2018/10/31
  • あなたのことを教えてください - お気楽日和

    「アンケートに答えて今年の新作の裏起毛パンツをプレゼント」というのに応募した。 いつも、こういうのはどうせ当たらないしと思って参加しないのだが、なんでか、今日に限って、ちょっとやってみっかという気になったのだ。 氏名、住所、年齢、当たり前のことを入力する。 【あなたにとって一番輝いていたときはいつですか?】 1、過去 2、今 3、未来 ううむ。小学生の時か。あの頃は怖いもの知らずだった。千葉の田舎で走り回り、友達と喧嘩したり交換日記をしたり、いじめられっ子がいれば戦いに行き、日が暮れるまで遊び、叱られても比べられてもどこかケロッとしていた。 中学で東京に引越し、やや都会っ子のヒンヤリとしたブラックジョークにビビりつつも、ぬるいところを探して安心してた。高校・・女子校に入ったら二つの世界があった。怖いイケイケお姉さんグループと垢抜けないほのぼのグループ。当然後者に居場所を確保。 すると・・そ

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    torus1 2018/10/28
  • たぶんみんな同じ - お気楽日和

    水曜日。ゆっくり7時半に起きた。 一週間のなかで唯一朝寝坊のできる水曜日。月曜日は一限からあるので6時朝。火曜はバイトで5時朝。木曜一限、金曜一限、土曜二限で7時朝、日曜バイト。 夫の単身赴任が決まったときに、「お、これでしばらく朝は楽ができる」とニヤッとしたが、とんでもなかった。 一年生のうちは一般教養もあるからまあ、と諦めたが、2年になっても状況は変わらず。できるだけ1日に講義をつめこんで、なんとか平日に休みをつくれないかと思案した自分と比べると、息子は実に正しい。 好きな教授、興味のある内容、シラバスを丹念に読み込み、私とは違う意味でああでもない、こうでもないと考えていた。その結果、ほぼ毎日一限始まり。うっそぉ。。。とテーブルに広げた履修表の蛍光ペンんで囲まれた枠を遠目にみながらクラクラしたが、まさか「もっと単位の取りやすいのを適当にいれてさ、うまいことやって楽なスケジュールに

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    torus1 2018/10/25
  • この場を借りて私ごとですが - お気楽日和

    個人的な感傷をここに書いたところで、読んだほうからしてみれば「そうなのね」としか言いようのないことだから、自分の胸にあったかく抱えておこうと思ったのだけれど。 どうしてもいいたい。伝えたい。 みんな、ありがとう。 昨日、息子が大学で嫌な・・・正確に表現すると、惨めで悲しくなる思いをして、私にこぼし、それに対して私は結局、親としてというよりも感情のままに、その相手への嫌悪感をぶちまけ、息子に対しては「お前はそのまんまでいい」と断言した。・・という内容のことを書きました。 書いたのは一晩明けた朝後、1人になってからでした。 まだ、私自身が動揺しており、あれでよかったのか、もっと冷静に対策を考えてやるべきかと不安もありました。 それでもどう考えても、あの子をいじくりまわしたくない。ああしたら、こうすればといえば言うほど、今のあの子を否定していることになるというところに行き着くのです。その気持ち

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    torus1 2018/10/21
  • 譲れぬ - お気楽日和

    「あぁ、お寿司べたい」 息子が突然呟いた。 「来月、お寿司べに行くよ」 今週末の日曜に20になるお祝いに、来月、義父と母と一緒にお寿司屋さんで事をすることになっている。誕生日当日は夫がどうしても帰ってこられれないので、月を持ち越しての企画となった。姉は翌日から台湾旅行だということで夫、息子、私と、5人での会の予定になっている。 義父には、まだ話していない。あんまり早くから言って、間近になって夫が仕事の都合で戻って来られないと、がっかりさせてしまう。月を越してから連絡しようと考えた。 「外じゃなくてウチでべたいんだよ」 「だってお義父さん、ここに呼ぶと、気を使うんだよ。おばあちゃんもつい、自分が迎える側になって仕切っちゃうし」 「だって俺の誕生日だろ。なんで俺の誕生日にばあちゃんやじいちゃん呼んで、緊張しながらべなくちゃなんないんだよ」 「一応、成人しましたっていう、ご報告と感謝

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    torus1 2018/10/19
  • わたしの分 - お気楽日和

    虎屋の羊羹が帰ってきた。 夏の帰省中、会社の上司に手渡すために買い求めたのだが、タイミングを逃した夫が持ち帰るといいながら、帰ってくるたびに「あ、忘れた」と、ずっと彼の会社の机のしたにあったものだ。 鞄から出てきた黒い紙袋は、思っていたより小さい。 奮発したので、もっと大きなものだったと記憶していたが、あれれというくらい、小振りのものだった。 思い入れのぶんだけ、イメージの中で膨らんでいたようだ。 さっそくべる。水ようかんと、小形羊羹のパッケージにひまわりと入道雲の絵が印刷されている。 「ほら、夏の手土産限定商品だから、ひまわりなんだよ。水ようかんも夏のお菓子だもん」 どんだけ、季節が過ぎたかっちゅうことだよと、夫に突っ込みを入れつつ手を伸ばす。 黒糖水羊羹にした。 虎屋の黒糖羊羹。大好物だ。ねっとりとした重みのある甘さ。これを楽しみに待っていたのだ。 幸い先週、主治医より甘いもの解禁が

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    torus1 2018/10/10
  • 気を散らさないっ! - お気楽日和

    アマゾンで買いたいが見つかって、ポチッとしてもよかったのだが、なんとなくそれは最終手段にしたいと思った。 できるだけアナログで暮らしたい。 偉そうなことを言って、じゃんじゃん電子レンジもメールもラインもネットショッピングもしている。けれどなぜか、だけは、屋をうろつき、パラパラとめくって、買おうか買うまいかもう一度迷って、ついでに隣に並んでいる気になるも立ち読みして、ぐるっと店内を一周して、さぁ、とレジに持って行きたいのだ。 雨が止んだその隙間を縫って、散歩がてら屋に行った。 目的のはなく、やっぱりネットで買おうと納得がいった。しかしそれで、立ち去れない。曽野綾子が女だって好きなことして生きていけばいいと、言っている。茂木健一郎が、雑談の上手な人は相手を喜ばそうと話している。嘘だっていいんです、ユーモアに繋がれば。その場を和ませるのが雑談の目的です。と語っている。斎藤茂太先生は笑

    気を散らさないっ! - お気楽日和
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    torus1 2018/09/30
  • チャット - お気楽日和

    Kindleのタブレットの接続がうまくいかないので、困っていた。 買ったときから、接続しても、反応したりしなかったり。どうも、角度によって通電したり、できなくなったりするようだった。 ケーブルの根元の角度をクイっと押すと、ピョンと音がして充電をはじめる。 よくよく考えれば届いたときからそうしないとできないこと自体、おかしなことだった。しかし、無精でいいかげんな性格が「ま、充電できないわけじゃないし、いいか」とこれを放置した。 ずっと、角度に気をつけながら充電していたが、先月あたりから反応も悪くなり、クイっとするところをクイクイクイっと何度か探りながら、ジャックを入れ直したりしながらの、さらなるテクニックが必要になる状態になっていた。 それが昨夜、バッテリー残量23パーセントを最後になにをやっても充電できなくなり、それでも、ま、明日もう一度やればと甘くみて、ベッドに持ち込んで音楽を流しながら

    チャット - お気楽日和
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    torus1 2018/09/25
  • 打ち止め〜 - お気楽日和

    すっかりやられた。 今朝、息子を送り出したあと、起き上がれない。 母と昨日、半日過ごしたことでこんなにも疲労困憊するとは。 結局祖母は行ったら昼寝をしていた。深く気持ちよさそうにリズミカルに息をして、口を半分ポカンを開けている。血色も良く、寝ているのに元気そうに見えた。 それでも部屋の中に簡易トイレが持ち込まれたのを見ると少し切ない。 102歳なのだから、自分で尿意を感じて言うだけでも相当立派なのだとは思うが、狭い部屋の真ん中にドンと置かれた便器の横に、車椅子が並んでスタンバイしている。 一気に部屋全体に『最期に近づいている老人の部屋感』が溢れ、それが、切ない。 母も同じだったのか、「帰ろうよ」と言う。 起きるの待たないのと聞くと、顔を見たからいい。叔父とやりとりしている連絡ノートにメモを残しておけば、ちゃんと来たってことがし証明されるから大丈夫だと言う。 じゃぁ帰ろう。明日また一緒に来て

    打ち止め〜 - お気楽日和
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    torus1 2018/09/24
  • %E5%8B%9D%E6%89%8B%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%8B%E7%A7%81

    明け方、ぼんやり考えるでもなく、浮かんできたことに自分で驚いた。 もし、だれか自分が素敵だな、羨ましいなと思う人に入れ替われるとしたら誰がいいか。 ただ、条件として、今の自分の記憶、家族のこともこれまでの生きてきた歴史も全て、消えずに持っていくのだ。希望したその人として、外見も能力も人間関係も、財産も世間の評価もすっぽりもらえて入れ替わるが、今の暮らしの記憶も全て持っていく。 そう考えた時、どの人を想像しても、今の自分の方がいいやと思ったのだ。 これまで、苦しいとき、生きづらくてへこたれていたとき、何度か「あぁ毎日毎日、朝起きたとき、前日までの記憶全部消えていたらいいのに」と考えた。 人から言われたこと、以前の自分と比べて退化したと感じて惨めに思っていること、今の自分が辛いのは全部意識が今から離れているからだ。過去の記憶に引きづられ、未来に不安を膨らませる。 「今」じゃない妄想の世界に縛ら

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    torus1 2018/09/15
  • 甘ちゃん息子、ヤバし - お気楽日和

    テレビを息子と観ていたら、主婦が「お母さん、今日はもう閉店」と言ったということが話題になって、タレントがそれぞれの考えを話していた。 わかるなぁ。 主婦、お母さんは、家族がそこにいれば実質、24時間営業中だもの。 私も息子が小さいとき、何度、時間で区切りたいと思ったことか。 これは、その主婦人が、その発言をSNSにアップしたのではなく、その傍らにいた夫が「うちのカミさんがこんなことを言うとります」と言うスタンスでTwitterにあげたことから始まった話らしい。 つまり、苛立ちや疲れやストレスがないまぜになって言っている、家庭内でのお母さんの一コマなのだ。 「だったら子供なんか産まなきゃいいのに」 息子がいかにも、正論だと言う語気で呟いた。 なんと言うことだ。こいつ・・・・。 気でそんなことを、これからその現場に突入したときもおヌシ、言うつもりか。 それはまずい。まずいぞ。 「だからさ。

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    torus1 2018/09/08
  • ひとりの宴 - お気楽日和

    先日、どうにもこうにも具合が悪く、当日になってキャンセルし、予約を取り直した。 不調は相変わらずだが、今日は歯医者に行くには行けた。だが、その治療で歯肉を削られ、またしてもぐったりしてしる。 治療でやっていただいたのだから、削られたという、やられてしまったという表現は先生に対して公正でなく申し訳ない。正しくは、思いがけず、そのようなことになってしまった、である。 できあがってきた被せ物をいざ、はめようとしたら、肉が盛り上がって、挟み込んでしまい、おさまらない。やってもらいながら私も、ギュウッと押されるたびに「やけに痛いな」と思っていた。 「ごめんなさいね。きちんとしたものを作りたいからもう一度、型どりをしますね。それから、少しお肉、削らせてくださいね」 太っちょで、穏やかな若い男の先生は、優しい口調で気の毒そうに言う。きっと、私がドタキャンなどしたから、その間に肉がモリモリと上がってきてし

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    torus1 2018/09/02
  • 人生の達人 - お気楽日和

    久しぶりにスーパーに行った。午前11時の店内は、結構混んでいた。やはり、みんな暑かろうとなんだろうと、生活をこなしているのだ。 若いママたちは少なかった。大御所と私が内心読んでいる、いわば、主婦のプロたちが、わっさわっさと品物をつかんでは買い物かごに入れていく。 その手は迷うことをしない。ブロッコリー、レタス、ナス、特売の鮭、豚肉の徳用パック、卵、小分けされたお煎、直感で次々に入れていく。魚は店員を呼び止め、内臓をとって三枚におろすよう指示を出し、できたら声かけてねと、次へ進む。 きっとこうやってしばらくの材を買い込んで、あとは数日、それを回していくのだろう。献立はきっと、その日その日の流れと家族や自分の体調で決めていくのだ。熟練者だからこそできる技だ。 私と同世代と思われる女性はスマホ片手にそれを見ながら商品を選んでいる。 メモを見ているのかレシピか、いずれにせよ大まかに「これを買う

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    torus1 2018/08/28
  • 1日かけて消化。ひひひ。ふふふ。 - お気楽日和

    昨日のことだけれど、消化するまで時間がかかった。 けれど、消化しつつあるので、書いておしまいにしようと思う。 久しぶりに母と姉二人に面と向かって言われてしまった。 ちょっとした連絡事項があって顔を出したら二人で事中だったのがいけなかった。二人は揃うと単品より、勢いを増す。 「ちょっとあなた、また痩せたんじゃないの?顔、げっそりしてるわよ。げっそりというより死人みたい。またいきなり死ぬだの生きるだのの騒ぎするんじゃないでしょうね。もう勘弁して欲しいわ。お医者様はなんて言ってるの?そんな死人みたいな顔してるのに、なにも言わないの?」 ヒステリックにまくし立てられた。 続けて姉が 「入ってきたとき、幽霊かと思った」 ・・・・。 真意は分かっている。 母は、嫌なのだ。不安なのだ。 何か事件が起きるのが。平和な生活にまた私が倒れたりするようなアクシデントが起きて、心配させられるのが。 ハラハラして

    1日かけて消化。ひひひ。ふふふ。 - お気楽日和
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    torus1 2018/08/15
  • 寝て過ごす - お気楽日和

    やはり、体調不良。 昨晩、就寝時はなんともなかったのに、今朝は体が動かない。 抵抗せずに、動かないならそれなりにと、1日過ごす。 冷蔵庫に豚肉が買ってあるので、傷まないうちに今日使いたい。息子の夕飯は豚もやしの蒸したのにしよう。 レンジでナスとピーマンと豚肉の味噌炒め風を作る。乱切りしたナスとピーマンにオリーブオイルをまわしかけ、その上に豚もやしで余った豚肉をのせ、レンジでチン。取り出して味噌、酒、砂糖、みりんで作った調味料を絡ませて終わり。 日の料理はこれだけ。 あとはひたすら横になる。 昨日、祖母のところに見舞いに行った。 車椅子になってから一気に弱り、目に力がなくなり、物をべなくなった。 しかし、高栄養のゼリーをべさせてもらい、また盛り返してきている。 会話も冴え、冗談も言う陽気な祖母が戻ってきた。 私のかけていたペンダントを指差して「素敵ね」という。 外して見せながら、 「こ

    寝て過ごす - お気楽日和
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    torus1 2018/08/06