ナノメートル(ナノは10億分の1)サイズの立体構造を持つ、微細で精巧な金属部品を作り出す技術を、理化学研究所の田中拓男・准主任研究員らが確立した。 集積回路の修理、毛細血管に入れる医療器具開発などに応用できるという。 イオン化した金や銀が溶けた液体に近赤外レーザーを照射すると、光が当たった部分だけが固まる。この際、界面活性剤を使うことで、中空構造など精巧な形が自由自在にできる。実際、研究グループは、銀イオンの液体にレーザーを照射して4本脚で立つ高さが約500分の1ミリ・メートルのピラミッド形の立体部品を作るのに成功した。 これまでの技術では、ナノサイズの平面部品を積み上げた3次元構造部品が作れただけで、最初から狙った形の立体構造はできなかった。