魚介ダシの利いた濃厚な醤油豚骨スープが特徴で、ラーメン激戦区の環七(環状七号線)沿いで“行列のできる店”として知られる「せたが屋」。いまでは東京駅や羽田空港といった主要スポットにも出店を果たすなど、国内外で19店舗を展開しているが、そんな名店が大手牛丼チェーン「吉野家」の傘下に入ることになった。 業界内では、せたが屋の経営危機を訝る声も出たが、同社の前島司社長は自身のFacebookで、こう否定している。 〈せたが屋は創業以来15年間売り上げ昨対を割り込んだことはございません。緩やかではありますが右肩上がりで成長してまいりました。今回の資本提携は、グローバル展開や、ガバナンス強化、労務改善による従業員満足度を上げ、これからの環境の中で生き残れる強い会社にするためです〉 組織上は吉野家が、せたが屋の株式の66.5%を取得して子会社化するために、経営の主導権を握られることにはなるが、前島社長は