約1.3キロメートルの通りに400軒あまりの店が軒を連ね、メディアにもよく取り上げられる東京都品川区の戸越銀座商店街。その玄関口である東急電鉄池上線・戸越銀座駅のリニューアル工事が12月11日に竣工した。同駅のリニューアルは、1927(昭和2)年の開業以来約90年ぶりだ。 生まれ変わった同駅を初めて訪れた人は、電車を降りたとたん、そのたたずまいに驚くに違いない。新しくなったホームは、壁から屋根、ベンチに至るまでが「木」。それもそのはず、今回の改装は「木になるリニューアル」と銘打って行われたのだ。 ホームは東京・多摩地区で産出された「多摩産材」の板を格子状に組み合わせた凝ったデザインの屋根が全体を覆い、ログハウスなどの建物内にいるかのような雰囲気。墨色の駅舎は入口にオリジナルデザインののれんがかかり、金属製の切り文字による駅名が輝く。 木造駅舎が刻んだ歴史を受け継いだ 竣工の日は師走の日曜日