マーケット調査が最初のステップ 新しい旅客機を計画し、開発・製造を経てEASA(欧州航空安全庁)とFAA(米連邦航空局)から型式証明を取得するまでには、さまざまなプロセスがある。その最初のステップが、どんな旅客機をつくれば売れるかという綿密なマーケット調査だ。せっかくつくっても、その旅客機をエアラインが買ってくれないと意味がない。そこで航空機メーカーは、エアライン各社から要望を聞いたり、世の中の動きから将来こういう旅客機が求められるのではないかという市場予測を基に新型旅客機のスペック(仕様)を決めていく。 スペックとは、例えば1度に何人の乗客が乗れるサイズにするか、1回のフライトでどれくらいの距離を飛べる必要があるか──などだ。昨今はジェット燃料の高騰がエアライン各社の経営を圧迫している。その燃料価格の高騰に対応するため、どれくらい燃費性能のいい機体にするかも新機種の開発では重要なポイント