東京や大阪に並ぶ商業都市であり、京都に並ぶ観光地であり、神戸に並ぶ港町でもある「横浜」だが、なぜかそこに住む横浜市民を嫌う「横浜ぎらい」は根強い。それというのも「横浜市の外に憧れを持つ“神奈川県という田舎”が存在する」というハマっ子たちの“横浜中華思想”にウンザリしているからだ。ところが“田舎者”の不満は、ハマっ子たちには馬耳東風。横浜市緑区出身のタレント、斉藤慶太氏はこう話す。 「僕は東京に住んでいた時期もあったんですけど、それじゃハマっ子を名乗れないと思って、のびのびと生活できる横浜に戻ってきました。横浜は偉そうとか地方の人は言いますけど、みんな集まってくるじゃないですか。神戸と似てるとか言う人もいますが、横浜の方が広いし、大きいし、人の数も違う。僕は横浜の方が上だと思います」 すがすがしいまでの郷土愛である。が、実は斉藤氏は“本物の”ハマっ子ではない。地域批評本『これでいいのか神奈川