執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2016年12月26日 月曜日 キーワード:バイテク 2016年12月2日~17日、メキシコ・カンクン市で生物多様性条約第13回締約国会議(COP13)が開かれた。初日の閣僚会合で「農林水産業や観光業も生物多様性に配慮した取り組みを」というカンクン宣言が採択された。一見穏やかな国際会議のように見えるが、4日~17日(18日早朝まで)の実務者レベルの会合では、とくにモダンバイオテクノロジー関連で、新たな規制対象を巡ってもめにもめた。前回2014年のCOP12で初めて議題にあがった合成生物学だけでなく、遺伝資源のデジタルシーケンス情報も規制対象にしろ、ゲノム編集を使った遺伝子ドライブもモラトリアム(当面利用禁止)にしろと途