2010年代初頭に大きなブレイクスルーを迎えてからというもの、「人工知能(Artificial Intelligence, AI)」はあっという間に私たちの生活のすみずみに浸透した。周りを見渡せば、手元のスマートフォン、そこからアクセスするさまざまなウェブサービスやアプリケーション、あるいは自宅で稼働する種々の家電の中にも、形の違う「人工知能」のアルゴリズムが稼働している。 そうしたものの中にはあからさまに「AI搭載!」と打ち出しているものもあれば、サービスの裏側で静かに仕事をしているものもあるだろう。いずれにせよ、今や「人工知能」に全く触れずに一日を過ごすことは難しいほどである。その広がりを時系列にして書き起こしてみれば、スピードに驚かされるに違いない。 だが、改めてこの「人工知能」という言葉の意味するところを考えるならば、そこで指し示されている事柄は曖昧であると言わざるを得ない。かつて
![人工知能――より多様に理解するための5冊/大山匠 - SYNODOS](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0d6de3880a9bf5dd451beaa6a9e506d733f05fd0/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fsynodos.jp%2Fwp2%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F06%2Fartificial-intelligence-3382507_640-1.jpg)