プレーバック日刊スポーツ! 過去の5月14日付紙面を振り返ります。2000年の1面は大相撲で83年ぶりに起きた珍事でした。 ◇ ◇ ◇ 本割では83年ぶりの大「チン事」が起きた。三段目の取組で、朝ノ霧(23=若松)のまわしがほどけ「あそこ」がポロリ。勝負規定第16条により、対戦相手千代白鵬(九重)の反則勝ちとなった。本割では1917年(大6)夏場所以来の珍事。幸いテレビの生中継では局部は映らなかったが、事件は世界中に打電され、時津風理事長(62=元大関豊山)を「いくら公開ばやりでも、あんなもんは公開するもんじゃない」と困惑させた。悪夢の朝ノ霧は1勝3敗となった。 歴史に残る珍事だった。朝ノ霧は、千代白鵬とガップリ左四つに組み、激しい攻防を繰り広げていた。と、次の瞬間、上手をつかんでいた右手を離し、自分のまわしを押さえた。「まわしと腹の間がゆるゆるになって、ヤバイヤバイと思って……」。必死の