高校日本史の教科書で、鉄砲伝来の記述として正しいのはどちらか? 1543(天文12)年、ポルトガル人の乗った船が、九州南部の種子島に漂着した。 1543(天文12)年、ポルトガル人を乗せた中国人倭寇の船が、九州南部の種子島に漂着した。 答えは、どちらも正しい。Aは、1980年代の記述で、Bは近年のものになる。 だが、イメージが違ってくる。Aだと、ポルトガル人を乗せた西洋の船が漂着した、と想起されるが、Bの場合だと、橋渡し役として倭寇が登場する(※)。 なぜ、記述が変わったのか? 新たな史料が発見されたのか? 新しい史料が発見されたわけではない。南浦文之『鉄砲記』とガルヴァン『新旧発見記』とで、漂着した年に差はあるが、根拠となる史料は変わっていない。 同じ史料に基づいているにもかかわらず、昔の教科書では「中国人倭寇の船に乗って」いなかったのはなぜか? 史料を読み取る側の変化 東大教授陣の『歴
女子大初体験(三宅秀道さん) 福耳さんの記事を受けて書いた文章ですが、実際には塾で中学生を教えている大学生向けの内容です。だから偉そうに書いているわけでありまして。適当に読み替えてください。 1. 気になったのが、みんな恥ずかしがり屋なんですね。教室の後ろの方から座るし、周囲の目を気にしてなにか聞いても答えようとしない。正解を答えられなくても、それをきっかけに「考えてみて」欲しいんだけどなあ。どうやって促そうか。 私の経験からいうと、こんな対策があります。 まず、「後ろの方の学生を優先して指名する。その比率は、前半分4に対して後ろ半分6である」と宣言し、実際そのようにすること。ポイントは「指名された者は学籍番号と名前を私に聞こえるようにいいなさい」と指示すること。学籍番号は絶対にメモすべき。名簿にチェックするのがお勧めです。 次に、生徒を指名する前には、全員に考える時間を与え、そして考えた
私がよく読み直すのは、4章の三宅なほみ先生の書いた部分です。ここには、「協調学習がなぜいいのか」、「よい協調学習を起こすためにはどんなことが必要なのか」がまとまっています。 例えば、協調的な学習環境が満たすべき条件としては以下にまとめられています。 ・目的の共有 ・初期仮説 ・多様な解法や結果の公開、共有 ・結果の統合(理論作り) ・多様な理論の公開、共有、統合 ・協調文化の形成 それぞれ細かくここでは説明しませんが、かなりよくまとめられています。近年注目されているワークショップについても、こうしたデザインの原則みたいなものは役立つように思います。 ちなみに、僕がこの本を学部の時に読んだ感想がパソコンに残っていました。箇条書きですが、こちらにも載せておきます。たぶん、個人的に面白いと思ったところをメモしたのでしょう。 ・記録と記録の共有という意味でのパソコンの持つ意味 ・何かが分かると話し
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます プレゼンテーションを行う人であれば誰でも、聴衆に興味を持って熱心に、注意深く聴いてもらいたいと思っているはずである。そして、あなたのメッセージを最も効果的に聴衆に伝えたいと思っていても、そもそも彼らが聴いてくれていなければ無理な話なのである。プレゼンテーションを行っている間、聴衆の注意を引き付けておくための方法は数多くあるが、まず手始めとして、聴衆をあなたのメッセージに積極的にかかわらせるようにするのが一番だろう。本記事では、聴衆をあなたのプレゼンテーションやメッセージに引き込むためのティップスを12個紹介する。 以下の内容は、Kevin Eikenberry氏の執筆した記事「Twelve ways to engage your lea
レポートコピペ問題の問題(大野左紀子さん) しかしいろいろ参照したとしても、最終的には「自分で考えて意見をまとめる」という基本的なことが教育できない、その重要性すら叩き込めないとしたら、単に教育者や教育システムの問題だけなのだろうか?という疑問は湧く。それは、「自分で考えて意見をまとめる」ことが本当に大切なことだとは、世間では思われていないということの現れではないか。 自分で考えることが大切なのではなく、そこはショートカットして自分で考えたかのように振る舞えることが(処世術として)大切、というふうになっているのではないか。それどころか、もしそれが他人の意見だとしても、少なくとも自分よりは頭が良さそうな人の意見に右に倣えで、何が悪いのかと。世の中そんなものではないかと。自分の意見なんかいったいどこで求められるんだ‥‥。 いやいや、堂々と「学生に『考えさせる』なんてくだらない」といっている(下
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