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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (19)

  • 科学的で現代的な「人を動かす」──『事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学』 - 基本読書

    事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学 作者: ターリシャーロット,上原直子出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2019/08/11メディア: 単行この商品を含むブログを見る事実では人の行動は変わらないという。議論をしたときに「これこれこういう事実がある」という主張をしても相手の意見が変えられなかった、ということは多かれ少なかれみな体験しているものではないだろうか。たとえば、アメリカではワクチンを摂取することで知的障害などが発生するリスクがあるというデマが拡散して、そのせいで百日咳やおたふく風邪が今更蔓延するというアホくさい状況が発生している。 ワクチンによって知的障害リスクが上がるのは完全にデマなので、科学的な事実の啓蒙を行えばいいでしょ、と思うかもしれないが、実はこれには全然効果がないのである。ある実験では反ワクチン思想を持つ親を集め、麻疹にかかった子どもの痛まし

    科学的で現代的な「人を動かす」──『事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学』 - 基本読書
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    trini 2019/10/13
  • SFマニアからビギナーまであらゆる層を満足させる、オールタイム・ベスト級の傑作SF短篇集──『なめらかな世界と、その敵』 - 基本読書

    なめらかな世界と、その敵 作者: 伴名練,赤坂アカ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/08/20メディア: 単行この商品を含むブログを見るこの『なめらかな世界と、その敵』を端的に紹介すれば、SFマニアからビギナーまであらゆる層を満足させる、オールタイム・ベスト級の傑作SF短篇集である。とはいえ著者伴名練の名は、SFファン以外は聞いたことはないだろう。既刊行作は『少女禁区』という約10年前に刊行された中短篇集一冊のみで、その後も企画物のアンソロジーに散発的に短篇を発表しるのみだったから、普通は知る機会は多くはない。 だが、SFファンの間では、書の刊行前から伴名練の名は異常なほどの熱気でもって知られていた。というのも、商業発表作こそ少ないものの、同人誌に毎年のように新作短篇を発表しており、その作品の出来がまた凄まじかったからだ。それまでのSFの先行作を緻密かつ複雑に折り込み、舞

    SFマニアからビギナーまであらゆる層を満足させる、オールタイム・ベスト級の傑作SF短篇集──『なめらかな世界と、その敵』 - 基本読書
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    trini 2019/08/26
  • 女子刑務所の日常──『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 女子刑務所での13ヵ月』 - 基本読書

    オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 女子刑務所での13ヵ月 作者: パイパー・カーマン,村井理子,安達眞弓出版社/メーカー: 駒草出版発売日: 2018/04/25メディア: 単行この商品を含むブログを見る有名大学を出たインテリ女性が麻薬密輸に関わった罪で起訴・投獄され、女子刑務所での生活を綴ったNetflixでも大人気のドラマ・シリーズ、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の原作が書である。まるでドラマを観てきたかのように語っているが、僕はまったく観ていない。ただなんとなく「女子刑務所ってどんな感じなんだろうな……」と気になって買って読んでみたのだが、これがめちゃくちゃおもしろい! 今のところ今年読んだ中ではベスト・ノンフィクションというぐらいの傑作で、男性も女性も分け隔てなく楽しめるはずだ。当初の目的通りに女子刑務所が実際問題どのような場所なのか? が明らかになっていくのもおもしろ

    女子刑務所の日常──『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 女子刑務所での13ヵ月』 - 基本読書
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    trini 2018/04/29
  • 世界はぐんぐん良くなっている──『進歩: 人類の未来が明るい10の理由』 - 基本読書

    進歩: 人類の未来が明るい10の理由 作者: ヨハンノルベリ,Johan Norberg,山形浩生出版社/メーカー: 晶文社発売日: 2018/04/24メディア: 単行この商品を含むブログを見る「10の理由」とか、やけにアッパーな書名が全体的に怪しいものの、訳者が山形浩生さんだったので読んだらこれがちゃんと当たりであった(いちおう弁護しておくと、人類の部分は邦題オリジナルだがそれ以外はおおむね原題通りである)。 内容としては至極単純で、「世界はどんどん前よりも良くなっている」というだけの話ではある。実際、それはその通りだ。『暴力の人類史』など、近年のノンフィクションを読んでいる人間なら「知ってる知ってる。暴力も減って栄養状態もよくなって差別も減って、現代サイコーだよね」と頷くかもしれないが、実は多くの人は世界は悪化しつつあると思っている。たとえば著者によると、イギリス、オーストラリア、

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    trini 2018/04/27
  • 転生したら人工知能にさせられ、有無を言わせず居住可能惑星探査に送り出された件──『われらはレギオン1 AI探査機集合体』 - 基本読書

    われらはレギオン1 AI探査機集合体 (ハヤカワ文庫SF) 作者: デニス・E・テイラー,EVILVIT,金子浩出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/04/04メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見るSF大会に欠かさず参加し誰かれ構わずSFネタを喋り散らすクソSFオタクであるボブは、無神論者で、人体冷凍保存会社(死亡した直後に頭部のみを切断し、未来の技術が生き返らせられるようになるまで保存しておく会社。ちなみに実在する。)と契約するような人間だが、そんな彼がある日突然の交通事故で死んでしまう──。 意識を取り戻した彼がいるのは、なんと117年後のキリスト教原理主義国家となったアメリカ。そのうえ彼は生身の身体を持たない複製人(レプリカント)*1となっていた! 国家の所有物となった彼に与えられた任務は居住可能惑星探査! 自己増殖する自動恒星間探査機に知的機能の制御係とし

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    trini 2018/04/07
  • ゲーム好きにはたまらんゲームSF傑作選──『スタートボタンを押してください』 - 基本読書

    スタートボタンを押してください (ゲームSF傑作選) (創元SF文庫) 作者: ケン・リュウ,桜坂洋,アンディ・ウィアー,アーネスト・クライン,ヒュー・ハウイー,コリイ・ドクトロウ,チャールズ・ユウ,ダニエル・H・ウィルソン,チャーリー・ジェーン・アンダース,ホリー・ブラック,ショーナン・マグワイア,デヴィッド・バー・カートリー,ミッキー・ニールソン,ジョン・ジョゼフ・アダムズ,緒賀岳志,米光一成,中原尚哉,古沢嘉通出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/03/12メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る小説を読むのも好きだがゲームをやるのも大好きだ。受動的に一の道を読み進めていくのと、自分自身の手で操作し、分岐なしの一道であっても自分が思うままに進めていくのとではその体験は大きく違ったものになる(別にゲームは物語があるものだけではないが)。というわけで『スター

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    trini 2018/03/13
  • SFの醍醐味がつまったSFコミック短篇集──『無限大の日々』 - 基本読書

    無限大の日々 作者: 八木ナガハル出版社/メーカー: 駒草出版発売日: 2018/02/28メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る著者八木ナガハルがコミケやコミティアで発表したオリジナルSF漫画を集めたこの一冊。SF物で一巻完結という時点で珍しいが、その中身は漫画という表現形式ならではの壮大なSFアイディア/光景をみせてくれる、SFとしての醍醐味がたんまり詰まった短編集だ。軌道衛星、何種類もの軌道エレベータ、昆虫型の異生物、機械知性に自由意志問題──といったいくつものネタを、守備範囲が海外SF小説メインのハードSF者と自己紹介する著者が調理していくので、それはまあおもしろいわな。 各作品をざっと紹介する 当は絵、ヴィジョン、見せ方をそのまま貼っつけてお見せしたいところだがそれは無理なので全八篇の収録作を順番に紹介していこう。まず最初に収録されているのは、別々の惑星で同じ

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    trini 2018/03/12
  • 権利闘争、開発秘話、任天堂、伝説のゲームの裏側──『テトリス・エフェクト―世界を惑わせたゲーム』 - 基本読書

    テトリス・エフェクト―世界を惑わせたゲーム 作者: ダン・アッカーマン,小林啓倫出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2017/11/01メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る今年はゲームとともに歩んだ人生録である『ゲームライフ――ぼくは黎明期のゲームに大事なことを教わった』やセガと任天堂の覇権戦争の裏側を描いた『セガvs.任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争』などゲームの体験記であったりゲーム業界秘話的ながめっぽうたくさん出たように思うが、その流れに連なるのが書『テトリス・エフェクト―世界を惑わせたゲーム』、いうまでもなくテトリス戦記である。 僕もゲームボーイでやったり、ガラケーでったり、スマホでやったりと、様々な媒体でテトリスをやってきた。はたからみているとそんなにおもしろそうに見えないのだけど、やってみると意味がわからんぐらいハマってしまう。テトリスはそんな

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    trini 2017/12/17
  • 人の意識を機械に移植できるのか──『脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦』 - 基本読書

    脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦 (中公新書) 作者: 渡辺正峰出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/11/18メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る人の意識は機械に移植できるのだろうか。 SFなどではおなじみのテーマだけれども、現実的にはまだまだぜんぜん無理だ。でも、その可能性を検討することはできる。果たしてどうやって意識を移植するのか? そもそも移植すべき意識は脳のどこに、どんな過程で宿るものなのか? 仮に意識の領域、発生プロセスが確定したとして、それを移植したとして、どうやったら「機械への意識の移植が成功した」と確認をとることができるのだろうか? 書『脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦』はそんな脳の意識をめぐる脳神経科学の歴史と成果、それとちょっとばかりの飛躍として、機械の意識について語られた一冊である。これがまあ、基礎的な脳神経科学

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    trini 2017/12/17
  • 早川書房の電子書籍版「海外SFセール」がきたので個人的オススメを紹介する - 基本読書

    早川書房が突然電子書籍版の海外SFセールをはじめたので、SFマガジンで海外SFブックガイドの連載を担当していてかつブログも書いている身なので、これはまあ、さすがになんかオススメとか書いておいたほうがいいかという気持ちになってきたので今この記事を書いている。いろいろな角度からオススメしたいばかりなので全部取り上げられるわけではないが、まあ軽い目安としてご活用ください。 まずはこれを読むと良いのでは?? ハヤカワ文庫SF総解説2000 (早川書房) 出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/07/08メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るハヤカワ文庫SF総解説2000。2015年に出た『ソラリス』文庫版によって2000番に到達したハヤカワ文庫SFを記念して、2000冊分のSFを総解説した一冊。ほとんどの作品は340文字で的確に、シリーズ物などは1ページまるっと使って解説し

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    trini 2017/11/11
  • 読んだ直後から滅茶苦茶役に立つ──『アルゴリズム思考術:問題解決の最強ツール』 - 基本読書

    アルゴリズム思考術:問題解決の最強ツール 作者: ブライアンクリスチャン,トムグリフィス,田沢恭子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/10/19メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る『アルゴリズム思考術:問題解決の最強ツール』とは個人的にそそられる書名ではなかったので(ほぼ原題「ALGORITHMS TO LIVE BY」通り。)なかなか手が出なかったのだが、さらっと読み流すか……と手を出してみたらおもしろくて、その上読んですぐに役に立つ内容が満載なのであっという間に最後まで読んでしまった。 基的にはアルゴリズム──より具体的な言葉でいえば「計算によってあらかじめ算出された、最適な手順」を知っていることが、いかに現実的な問題を解決する役に立つのかを紹介した一冊なのだが、なにしろ単なる手順なので、準備も何もいらないし読んだだけで「おーそうなんだ」とすぐに使

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    trini 2017/11/06
  • 史上最強のナード──『最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス〜想像力の帝国〜』 - 基本読書

    最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス〜想像力の帝国〜 作者: マイケル・ウィットワー,加藤諒,柳田真坂樹,桂令夫出版社/メーカー: ボーンデジタル発売日: 2016/06/30メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る君は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(Dungeons&Dragons:D&D)を知っているか。 D&Dは紙と鉛筆とサイコロ、世界観や数値が記載されたルールブック、それに自身の想像力/対話を駆使して複数人で行うテーブルトークアールピージー(以下TRPG)である。1974年に発売された作は世界中で流行し、プレイヤーが冒険者になりきってファンタジー世界を探索する世界初のロールプレイングゲームと呼ばれる。数えきれないほど多くのクリエイターが作から受けた影響を表明しており、TRPGをやったことがなくともD&Dの名は知っている人も多いだろう。 ゲイリー・ガイギャ

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    trini 2017/11/01
  • 人工知能本読みすぎて飽きたけどその中でも記憶に残っている本を紹介する - 基本読書

    この数年人工知能バブルかってぐらい人工知能関連が出まくっていて、最初の頃は律儀に一冊一冊読んでいたもんだが、だんだん飽きてきた(そりゃ読みまくってるんだからそうだ)。やれ人工知能仕事が奪われるだとか奪われない仕事はなんだとかの話は定番だが、定番すぎてそうそう新しい解釈が出てくるわけではない。消える仕事は消えるし、残る仕事の分野もだいたい明らかになってきている。 とはいえそれでも読んでいると「おお、これは視点が良いな」と思えるものもあり、そういうのは読んでいて楽しい。その書き手はやっぱり基的には専門的な知識を持っている人たちだ。認知ロボット工学者であったり、AI研究所に勤めていたり、機械学習の専門家だったりする。最後のはまた特殊事例といえるが、稿ではそうした人工知能飽きた僕の中で記憶に残っているをいくつか紹介してみようと思う。 まずは基的なところを教えてくれる一冊 シンギュラリ

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    trini 2017/03/15
  • 奇妙な味のSF短篇集──『うどん キツネつきの』 - 基本読書

    うどん キツネつきの (創元SF文庫) 作者: 高山羽根子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2016/11/19メディア: 文庫この商品を含むブログを見る「うどん キツネつきの」とは不思議なタイトルだ。最初ぱっと読んだ時、何が何なのかさっぱりわからない。キツネ憑きのうどんなのかなと推測し、それはつまりキツネうどんなのでは? と思ったりもする。書は「うどん キツネつきの」で創元SF短篇賞の佳作をとった高山羽根子さんのデビュー作/SF短篇集だが、全篇を通してこのタイトルを読んだ時のような、ふわっとした奇妙な味が充実している。 「佳作」というと一歩劣ったイメージになるが、解説の大野万紀さん曰く*1、選考会では大いに作品として評価されながらもSF味は薄く、「SF」を冠する賞に果たしてふさわしいのかという議論の末の佳作になったそうだ。つまり、SFかどうかなどという*2どうでもいいことを除けば

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    trini 2016/11/22
  • 『銀河鉄道の夜』という「永久物語運動体」──『カムパネルラ』 - 基本読書

    カムパネルラ (創元日SF叢書)山田 正紀 東京創元社 2016-10-20 Amazonで物理書籍を購入Kindleで購入 「カムパネルラ」は、その名を聞けば誰もが宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』だ! と即答できるぐらいにはメジャーな作品とキャラクタではないだろうか。書はそれを書名にしているぐらいだから、『銀河鉄道の夜』と密接に関連した一冊になる。 最初こそ「なぜ銀河鉄道の夜なんだろう?」と疑問が浮かんでくるけれども、第4次まで改稿が施され続け、著者死亡により未定稿のまま絶筆となった『銀河鉄道の夜』という完成の一点をめざして運動し続ける「永久物語運動体」だからこそ成し得た、「物語の改変合戦」ともいえるようなメタSFの領域に踏み込んでいくとその疑問も氷解していく。SF作品として上質であると同時に、死ぬまで形成途上だった宮沢賢治の思想に対しての一冊かけた評ともいえる、一筋縄ではいかない作品だ。

    『銀河鉄道の夜』という「永久物語運動体」──『カムパネルラ』 - 基本読書
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    trini 2016/10/28
  • 確かに長文を書くにはかなり良い──『考えながら書く人のためのScrivener入門 小説・論文・レポート、長文を書きたい人へ』 - 基本読書

    考えながら書く人のためのScrivener入門 小説・論文・レポート、長文を書きたい人へ 作者: 向井領治出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社発売日: 2016/03/18メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る書はScrivenerという執筆ツールを紹介した一冊である。ようはテキストエディタなので、そんなもの書ければなんでもいいやという人にはどうでもいいわけだが、なんでもよくないぜという人にはこれがなんでもよくないものなのである。毎日たくさん書いているとちょっとの使いづらさが作業効率に大きな悪影響を与えるものだし、視認性の悪さなどはそのまま出来上がるものの質にまで関わってくる。 この文章はScrivenerを使って書いているのだが、書を使って──というよりかは書が出版されるのを知って、こんなが出るぐらいだからさぞや良い(けど複雑な)ツールなのだろうと思って

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    trini 2016/03/19
  • 天才を生んだ孤独な少年期 ―― ダ・ヴィンチからジョブズまで by 熊谷高幸 - 基本読書

    恐らく今までで僕が受けたことのある質問の中で一番多いのが「どうしたらそんなにを読めるんですか」だが、これにはいつもシンプルな回答しか返すことができない。を読む以外のことを一切やめてしまえばいい。テレビを見るのもやめて人と会うのも辞めて飲みに行くのも辞めてネットも辞めて事をするのは日に一度で仕事も学校も辞めれば読むのが遅かろうがなんだろうが誰だって年に400冊以上読めるだろう。 僕もとにかく人に会わない、飲みにもほとんどいかないしテレビは見ないし飯をべる時間もを読むのに充てるしネットさえ自分のブログとたまにツイッタをみるぐらいであとの時間はずっとを読んでいるか文章を書いている。しかしそれぐらい読むことに特化すれば一ヶ月に何十冊も読めるものだ。もちろん金がなけりゃあ死ぬだけだから仕事はしてるし飯もわねば死ぬわけだから飯もべるし親の金で行ってる学校をを読むからというだけの理由で

    天才を生んだ孤独な少年期 ―― ダ・ヴィンチからジョブズまで by 熊谷高幸 - 基本読書
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    trini 2015/03/25
  • SFをもっと楽しむための科学ノンフィクションはこれだ! - 基本読書

    記事名そのまま。SFが好きなのに科学ノンフィクションを読んでない人をみると「現代の最先端科学なんて、どれもほとんどSFでめちゃくちゃ面白いのにもったいない!」と思う。こんなことを考えたのも昨日、オービタルクラウドを最近出したばかりのSFジャンルをメインに執筆している藤井太洋さんのASCII.jp:ITとともに生まれた産業革命に匹敵する質的な方法論 (1/4)|遠藤諭の『デジタルの、これからを聞く』 こんなインタビュー記事を読んだからだ。 藤井さんはデビュー作であるGene Mapperを含め、現代で可能な科学技術の延長線上に起こりえる地続きの未来描写が特徴的で、「今・ここにある技術の凄さ」が感じられるところが毎回凄いんだよなあとこれを読んでいて思い返していた。またそこで使われているアイディアは現代でもそのまま使えるものが多いし。技術的には現実が既にSFなのだ。 透明マントだって現実化して

    SFをもっと楽しむための科学ノンフィクションはこれだ! - 基本読書
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    trini 2014/04/18
  • 美しいと感じることに理由はいらない──人はなぜ「美しい」がわかるのか - 基本読書

    人はなぜ「美しい」がわかるのか (ちくま新書) 作者: 橋治出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2002/12メディア: 新書購入: 5人 クリック: 70回この商品を含むブログ (65件) を見る 一度読んだだけだとよくわからなくて、二回続けて読んだ。今のところ何冊か読んだ中では、もっとも橋治の色が濃いと感じる。というのも、人はなぜ「美しい」がわかるのか。この問いを解決したとしても、特に何がどうなるわけでもない。そういう無意味なところが橋治の質っぽい。「美しい」と感じる行為は基的に「だからどーした」の世界である。たとえばある人がゴキブリに美を見出したとしよう。その人はゴキブリをウットリとして眺めているわけであるが、それはその人の感覚であって余人には理解が及ばない。その人が「ゴキブリが美しいからお前も見てみろって!」と言ったとしても誰も同意しないだろう。 僕はゴキブリが凄く苦手

    美しいと感じることに理由はいらない──人はなぜ「美しい」がわかるのか - 基本読書
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    trini 2013/01/28
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