ニコンは今年2月に開いた社長交代会見で、CFOを務める德成氏(右)が社長に就任することを発表した。現社長の馬立氏(左)は德成氏について「もはや銀行から来られた方とは思っていない」と強調した(撮影:今井康一) 「CFO(最高財務責任者)社長」が製造業の企業でまた誕生する。 老舗光学機器メーカーのニコンで、德成旨亮CFO(64)が4月1日付で新社長に就任することになった。馬立稔和社長(68)は代表権のある会長となる。 【CFO経験を持つ主な社長一覧】メーカー企業での登用が増えている 德成氏は社長就任後もCFOを続け、COO(最高執行責任者)とCRO(リスクマネジメントの最高責任者)も兼ねる予定。これは、昨年4月に副社長兼CFOから社長COO兼CFOになったソニーグループの十時裕樹氏に続く動きといえる。 ニコンの社長は長らく技術系の人物が務めており、文系からの登用は45年ぶりとなる。德成氏が銀行