2020年を振り返ったとき、いろいろな意味で社会的にもIT的にもターニングポイントとなる出来事が多くあった。ことキャッシュレスの世界ついて18年からの流れをなぞると、18年4月に政府が発表した「キャッシュレス・ビジョン」において、「2025年の大阪・関西万博までにキャッシュレス決済比率40%」という目標が掲げられ、それに呼応するかのようにQRコードやバーコードを使った、いわゆるコード決済サービスが多数立ち上がった。 19年には事業者同士が多数の大型キャンペーンを連発する形で競争が激化し、同年10月には中小小売店での買い物を対象にした2~5%のポイント還元施策が始まった。激化した競争の結果、メルペイによるOrigamiの吸収や、事業強化を目指したZホールディングス(Yahoo!、PayPay)とLINEの統合などが同年末に発表された。 そうした激動の19年と比較すれば落ち着いていたように見え