ベイズによる学習を使って、カテゴリーや言語を自律的に獲得させるロボットを作ることで、「知能とは何か」という問題にアプローチするという本。 作ることで対象を理解する、いわゆる構成論的アプローチについても一章を割いて解説している。 経験的なデータだけでどのように概念の獲得・学習が行われるか、ということについて、1つのモデルを提示していて面白い。 構成論的アプローチという科学哲学と、ベイズ的な確率モデルという理論でもって、新たな人工知能パラダイムを作るぞ、という本とも言えるかもしれない。 ところで、個人的には、この本の哲学に対する言及の仕方や距離の取り方・詰め方について気になってしまったところが多くて、この記事の後半でそれについては書こうと思う。ただし、自分が気になったところというのは、この本全体の趣旨に照らせば、やや枝葉にあたるところでもある(そうでないところもあるけれど、自分が指摘したい部分
![谷口忠大『記号創発ロボティクス』 - logical cypher scape2](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/57eac5c626c543850f1da29fa623ce9fc699346f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F5184nXikp7L._SL160_.jpg)