編集者を経て2年の引きこもり生活 嫌がらせで目覚めたプライド 中性的な立場と「諦念」からくる批評性 ORICON NEWSが10代から50代の男女1000人に調査した『好きな“芸能界のご意見番”ランキング』で、2019年に続いて二連覇を達成したマツコ・デラックス。その人気は衰えるところを知らない。現在、8本のレギュラー番組を抱える売れっ子のマツコだが、なぜここまで求められ続けるのか。これまでの半生をたどる際にあらわれる人物が、コラムニスト・ナンシー関だ。2人の生い立ち、そして「伝説の対談」とも言える記事から、マツコのその源泉を探る。(ライター・鈴木旭) 高校3年生で女装するように マツコ・デラックスの独特の立ち位置は、幼少期の頃からすでに確立されている。 ゲームやファミコンに熱中している子どもたちを見て、マツコは“子供だな”と冷めた視線を送っていた。当時から話術にはたけており、優等生もやん