構造改革の罠 小泉政権により日本人の経済格差が広がったという議論がよくありますが、正確にいうとわたしは少し違うと思っています。 小泉政権発足より以前からアメリカ型の市場経済原理を進める政策が実行されてきました。 具体的には日本版金融ビッグバンやBIS規制の導入などです。 小泉政権はこの新自由主義の流れを加速させたというのが正確なところではないでしょうか。 政治の流れがいまの市場原理型の構造改革路線に明らかに変わったのは1993年頃ではないかと思っています。 自民党が野党に転落し、細川政権が誕生したときです。 この年に小沢一郎氏が「日本改造計画」を出版しました。 冒頭でアメリカのグランド・キャニオンには転落を防ぐ柵がなく、安全は自己責任原則になっているということに触れ、 中では自由経済、市場原理、規制緩和、自己責任原則、普通の国、などが列記されています。 まさに小泉政権が推し進めようとした内