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ブックマーク / kokoronotanken.jp (4)

  • 世界で最も優れた頭脳を持った男の物語

    世界で最も知能が優れていたと言われるこの男性は、IQが250から300という桁外れの頭脳を持っていました。ウィリアム・ジェームズ・サイディス氏は人間計算機であり、言語の達人でした。あまりに頭が良かったので、きっと素晴らしい事を成すだろうと周囲からの期待は非常に大きいものでした。ですが彼は解決することのない問題を常に抱えており、残念なことに若くして亡くなっています。 生後18か月でニューヨークタイムズを読む子供を想像出来ますか? 彼は8歳で、フランス語、ドイツ語ロシア語、トルコ語、アルメニア語、ラテン語、そしてもちろん母国語である英語を完全に習得しています。また9歳の時には「ヴェンダーグッド語」という言語を自分で発明していますが、これは言語学者によって研究され、正確で完璧、素晴らしい言語だと称されました。 ウイリアム・ジェームズ・サイディスは、ユダヤ系₋ロシア系移民の両親のもと、1898年

    世界で最も優れた頭脳を持った男の物語
  • 天才児の脳

    天才児の脳には利点がありますが、限界もあります。高い知能を備えた子供は情報を素早く処理し、高い分析能力を持ち、鋭い批判的な視点を持っています。ですが、必ずしもその高い潜在能力を最大限に開花させたり、自分の能力や感情を上手くコントロールできる強い心を育んだりできるわけではありません。 天才児と聞いて初めに思うことは「恵まれている」ということかもしれませんが、実は恵まれている状態からは程遠かったりします。どんな天才児もその年齢の児童と同じ試練に遭遇しますが、もちろんそれに加えて高いIQから来る試練にも遭遇します。 なので、非凡な能力を授かった脳が持つ目覚ましい利点については非常によく話されますが、こうした天才児に特徴的な他の要因について考えることはあまりありません。そうした要因とは、不安や低い自尊心、孤独感、自分のニーズに見合わない環境との断絶感などです。こうした問題は11歳以降により顕著にな

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  • ハン・ビョンチョルの思想の鍵である5つの概念

    ハン・ビョンチョル教授の哲学はとても興味深いものです。今日人々が送る生活スタイルについて内省するきっかけを与えてくれるという点で、彼の概念は特に分析する価値があります。 この韓国人哲学者・作家は文化研究の第一人者でもあり、最も尊敬されている現代思想家の一人となっています。彼の研究は、テクノロジーが私たちの生活に与える影響、働きすぎの文化、そして国際的に広がる資主義の影響など、私たちが住んでいる社会に焦点を当てています。 「労働と功績の社会は自由社会ではない。それは新たな束縛を生み出すものだ。結局、主人と奴隷と言う関係の弁証は、皆が自由で余暇を楽しめる社会を生みはしない。むしろ、主人自身が奴隷となる労働社会へと繋がってしまうのだ。」 ―ハン・ビョンチョル- 彼の作品の中でも優れているものに、『疲労社会』、『The Agony of Eros(エロスの苦悩)』、『Topology of Vi

    ハン・ビョンチョルの思想の鍵である5つの概念
  • エメの症例あるいは自罰パラノイア

    エメの症例は、精神医学および精神分析の分野で最も有名な症例の一つです。これには、主に二つの理由があります。一つ目が、ジャック・ラカンの理論を証明するのに欠かせない症例となったこと、二つ目が、妄想性パーソナリティ障害の研究における重要な基礎を作り上げたことです。 ジャック・ラカンはおそらくジークムント・フロイトの次に有名な精神分析家でしょう。彼の調査は、古典的な精神分析学に決定的な進歩をもたらしました。エメの症例は、彼をこの分野における革新的で明快な思想家へと押し上げた研究でした。 エメに対する治療方法や科学の世界への発表のされ方によって巻き起こった議論もまた、エメの症例を世間に知らしめました原因です。また、その結末も新聞の見出しを賑わせることとなりました。メンタルヘルスの歴史上、これがかなり刺激的な一章であったことに疑いの余地はありません。 マルグリット・パンテーヌ、ラカンのエメマルグリッ

    エメの症例あるいは自罰パラノイア
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